地域×クリエイティブ×仕事

淡路島発ローカルをデザインする

服部滋樹・江副直樹・平松克啓・茂木綾子・やまぐちくにこ編著

学芸出版社刊  本体¥1,800

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読むと淡路島に行ってみたくなる。この本は、4年間にわたった「淡路はたらくカタチ研究島」という地域の雇用創出プロジェクトの実践報告である。地域文化や風土に根ざした地域活性化の好例だと、プロジェクト進行中から「グッドデザイン賞」や「日本商工会議所会頭賞」を受賞するなど評価されてきた。

その魅力は、行政や商工会や専門家を始め、漁業、農業、養鶏業、瓦製造業、保育士、テイラー、建築士などさまざまな仕事に携わるふつうの人たち、加えて仕掛けた人、支援した人、運営した人などたくさんの人々が関わってつくり上げたところにある。さまざまな研修や勉強会で出会い、ワクワクドキドキしながら働き方やこの土地の商品を見つけ出そうとしている。

そこにはひとくちコロッケや祝い酒、石鹸などの商品が生まれ、「島の朝ごはん」という贅沢な朝の時間を味わう旅プロジェクトもある。研修に参加した花農家のおばちゃんが、農薬を使わずに栽培した花を食用や薬用にしたいと活動を始めている。

いちばんよかったのは「やってみよう」という意欲をもらったことだと言う。迷いや失敗も含め生の声を具体的に現在進行形で伝えているところがいい。仲間がいれば何とか動いていく。一人で抱え込んで悩んでいる人にも是非おすすめしたい。