加藤 純著 傍島利浩写真 エクスナレッジ刊  本体1,800円。カバーの写真は吉阪隆正+U研究室設計の「八王子セミナーハウス本館」。

 

「建築好き」は、ある建築に出会った時に「へぇ〜、何、これ?」と声を上げることから始まる。この本は、そんな建築を大胆に「ざわざわ」「カラフル」「うねうね」「パキパキ」「飛び出し過ぎ!」「エクストリーム」などにグルーピングして紹介する。

登場するのは、1960、70年代から現在までの建築専門誌で取り上げられた、当時最先端の建築。例えば、「ざわざわ」には池原謙一郎の明治百年記念展望台、玉置順の成田山東京別院深川不動堂新本堂。「ふわふわ」には妹島和世のヨシダ印刷東京本社、青木淳のルイ・ヴィトン松屋銀座。「そびえる」には1967年の丹下健三+都市・建築設計研究所の静岡新聞・静岡放送東京支社ビルに加え、2008年の丹下都市建築設計のモード学園コクーンタワーもある。
建築の知識のない初心者には、このほうがわかりやすい。

写真を中心にまとめているが、説明はカッチリし、データは細かな住所まで明記されているから、すぐ建築ウォッチングに出掛けられる。少し建築に知識のある人なら、その分類から時代的な特徴や建築家の個性を知ることができるだろう。