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展示用模型づくり

2月までコンフォルト編集部でアルバイトをしていた日向です。

3月5日から4日間、東京ビッグサイトで開催された「建築・建材展」に出展する、TOTOのブースの展示物制作に携わりました。その内容がユニークで、大便器2点と小便器1点の原寸大模型をデザインし、製作してほしいというもの。ただし展示の主役は、トイレ空間に使用する、抗菌・抗ウイルス効果や防臭効果を備えた床材「ハイドロセラ・フロア」。リアルな便器だとそちらに目がいってしまうので、床材が引き立つような、あまり目立ちすぎず個性のあるものにしてほしいというのです。そこで、友人のbews / ビルディング・エンバイロメント・ワークショップで設計をしている大塚悠太さん(YOOY / yuta otsuka)に相談し、設計をお願いしました。私も3週間にわたって作業を手伝いました。

まずは、どのような素材を使って製作するかを検討。トレーシングペーパーで三角錐をつくって組む方法や、FRPを便器の形に切り出して組む方法などを考え、模型自体が適度に透けて存在感を感じさせない案をスケッチにおこしました。その結果、シナ合板を主構造とした案に決定!プレゼンテーション用に1/5模型をつくりました。

合板フレーム案の1/5模型。

模型を確認したTOTOの方からGOサインが出たので、早速製作に着手。レーザー加工機で切り出したパーツを組んでフレームにし、そのフレーム間をレザークラフト用の太い糸「エスコード(麻糸)」で編んでいくという方法でつくっていきます。はじめに、レーザーカット作業のために各フレームのパーツを3Dにおこしてデータ化。そのデータを加工機専用のソフトで読み取り、いよいよレーザーカットを開始!レーザーの光が次々とフレームをカットしていく様は、見ていて飽きないので、気がつくと作業の手を止めて光に見入っていました。

大便器のパーツをレーザーで焼き切っている様子。

レーザーカットしたパーツの小口をそのまま手で触ると、熱によって炭化した黒い粉末がついてしまうので、ひたすら小口を濡れタオルで拭きます。3点分の実寸模型のパーツを切り出すとそれなりの量があり、なかなかハードでした。最後に、広告代理店の方々に協力してもらい、パーツを組み立ててフレームを製作し、そのフレーム間を糸で編み込みました。

迫力のある、実寸大の便器模型。

一見、競技場のような大便器2点と、タワーのような小便器1点が完成しました。
3月7日、実際どのように模型が展示されているのかドキドキしながらビッグサイトへ。当日は、JAPAN SHOPやライティング フェアも開催されており、東京ビッグサイト内はすごい活気!その中でようやく見つけたTOTOのブースには、大勢の人が集まっていました。

大便器模型。「ハイドロセラ・フロア」の説明が映し出される液晶ディスプレイの上に設置されていた。
大便器用の「ハイドロセラ・フロアPC」と、小便器用の「ハイドロセラ・フロアPU」の商品展示ゾーン。

ブースの正面、いちばん目立つ場所に大便器模型と、ハイドロフロアを説明する液晶ディスプレイが。その向こうに、実際の製品が展示されていました。同社のスタッフの方からは模型について「適度な存在感があり、抜けの部分が床材を引き立てている」というお褒めの言葉を頂きました。よかった!

(編集部・日向春賀)

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