「隈研吾展 ハコからの解放 -たし算,ひき算,かけ算,わり算-」

本展の会場となる真庭市蒜山ミュージアムは、2019年12月から約1年間の期間限定で東京・晴海にあった屋内展示棟。集成木材「CLT(Cross Laminated Timber:直交集成板)の魅力を伝える「CLT 晴海プロジェクト」の一環として、デザイン監修を建築家の隈研吾氏が担当し、岡山県真庭市産のスギ材から加工したCLTを主に用いて仮設された。棟の向かい向かいに建てられた、同じく隈氏が手がけ、ヒノキ材のCLTのファサードが特徴的なパビリオン《CLT PARK HARUMI》ともども、展示期間終了後は真庭市に移築され、”里帰り”することが計画当初から決まっていた建物である。

GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)施設全景
GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)施設全景(向かって右側:パビリオン「風の葉」)

真庭市では、蒜山高原の移築予定地に、新たな観光文化発信拠点となる「GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)」を整備し、7月15日にグランドオープンしている。パビリオン《CLT PARK HARUMI》には公募で「風の葉」という愛称が新たにつけられ、サステナブルと自然共生をテーマに掲げる「GREENable HIRUZEN」を象徴する施設となった。旧屋内展示棟には、真庭市蒜山ミュージアムのほか、蒜山の魅力を伝えるビジターセンター・ショップがオープン。同ミュージアムでは今後、隈研吾建築都市設計事務所の協力のもと、建築の企画展や現代アートの展示などが行われる予定。

「隈研吾展 ハコからの解放 -たし算,ひき算,かけ算,わり算-」会場
「隈研吾展 ハコからの解放 -たし算,ひき算,かけ算,わり算-」会場風景

真庭市蒜山ミュージアムのこけらおとしとなる本展では、隈氏がこれまでに設計やデザイン監修などで携わった、東京オリンピック・パラリンピック「東京2020」のメイン会場となった《国立競技場》など、さまざまな建築作品の模型を中心とした展示が行われる。
本展で掲げる「ハコからの解放」とは、20世紀的な建築手法や都市市計画などに見られた「大きなコンクリートのハコ」を指す。コロナ禍を経験した今、それらの発想から脱却し、解放されるために、難しい幾何学や建築理論ではなく、隈氏も実際の設計活動で使っているという「たし算・ひき算・かけ算・わり算」になぞらえて展示を分類し、隈氏の建築思想をわかりやすく紹介する。

「隈研吾展 ハコからの解放 -たし算,ひき算,かけ算,わり算-」

information

「隈研吾展 ハコからの解放 -たし算,ひき算,かけ算,わり算-」
会期:2021年7月15日(木)〜10月12日(火)[*] *10月10日終了予定より変更、12日まで会期を延長
開館時間:9:00-17:00(入館は16:45まで)
休館日:水曜
会場:真庭市蒜山ミュージアム(真庭市蒜山上福田1205-220 GREENable HIRUZEN内)
入館料:一般(高校生以上)300円、中学生以下無料
※新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を実施
主催:真庭市
協賛:真庭市教育委員会、山陽新聞社、読売新聞岡山支局、朝日新聞岡山総局、毎日新聞岡山支局、産経新聞社、RSK山陽放送、OHK岡山放送、TSCテレビせとうち、RNC西日本放送、KSB瀬戸内海放送、真庭いきいきテレビ、FM岡山

展覧会詳細
https://greenable-hiruzen.co.jp/data/57/museum_detail/

GREENable HIRUZEN 公式ウェブサイト
https://greenable-hiruzen.co.jp/

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