渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一入門

建築家の白井晟一(1905-1983)の回顧展。白井が設計したことで知られる、渋谷区の渋谷区立松濤美術館にて開催される。

渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門
《白井晟一 ポートレイト》 白井晟一研究所蔵

1905年に京都に生まれた白井は、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)図案科を卒業後、ドイツで哲学を学ぶなど、異色の経歴をもつ建築家。のちに『放浪記』を執筆する作家の林 芙美子(1903-1951)らとも交流した滞欧期を経て、帰国後は義兄の画家・近藤浩一路(1884-1962)の自邸の設計を手がけたことをきっかけに、独学で建築家への道に進む。
その後、歓帰荘、秋ノ宮村役場といった初期の木造の個人住宅・公共建築から、親和銀行本店、ノアビル、そして本展の会場である渋谷区立松濤美術館など、数多くの作品を手がけた。そのユニークなスタイルから、「哲学の建築家」などとも評された。

渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門
《渋谷区立松濤美術館》外観 写真:©︎村井修

白井はまた、建築以外の分野でも才能を発揮し、多くの装丁デザインを手がけている。現在も使用されている、中央公論新社の中公新書の装丁もその1つ。文筆や、書家としても活動し、建築の枠組みを超えて、かたちや空間に対する思索を続けた。

本展は、初期から晩年までの白井建築や、その多彩な活動の全体像にふれる、いわば「白井晟一入門編」として、2部構成で開催される。
第1部では、実現しなかった建築計画も含め、オリジナルの図面、建築模型のほか、装丁デザイン画や書なども展示し、幅広い創作を展開した白井の活動を軌跡をたどる。

序章:建築家となるまで
第1章:戦前期 滞欧をへて独学で建築家へ
第2章:1950~60年代 人々のただなかで空間をつくる
第3章:1960~70年代 人の在る空間の深化
終章:1970~80年代 永続する空間をもとめて

第2部では、晩年の代表作の1つである、松濤美術館の空間を鑑賞するプログラムが展開される。地下1階展示室において、通常は展示のために設けられている仮設壁を撤去し、白井がイメージした当初の姿に近づけて公開。場内には、白井が建築空間を構成する要素として重要視し、蒐集していたインテリアや愛用の調度品、美術品などを配置、インスタレーションとして展示する。

《白井晟一 ポートレイト》 白井晟一研究所蔵
《渋谷区立松濤美術館》中央吹き抜け 写真:©︎村井修

このほかにも、館の中央に白井が設けた円形の吹き抜け空間において、ブリッジを渡って展示室に入るという計画当初の動線が特別に復活するほか、美術館職員が館内の要所を案内して回る「建築ツアー」も開催(各回定員20名、当日受付)。通常は非公開の館長室や茶室も特別に公開される。

渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門

information

渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一入門
第1部 白井晟一クロニクル
第2部 Back to 1981 建物公開
会期
第1部:2021年10月23日(土)~12月12日(日)
第2部:2022年1月4日(火)~1月30日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区松濤2-14-14)
休館日(第1・2部共通):月曜(但し、1月10日は開館)、11月4日(木)、12月13日(月)〜2022年1月3日(月)、1月11日(火)
※土・日曜、祝日と、最終週(第1部 12月7日~12月12日、第2部 1月25日~1月30日)は、日時指定制となる
※会期中に一部展示替えあり
※本展会期中は金曜の夜間開館なし
※会期や開館時間、イベントなど変更する場合があります。
入館料:一般1,000円、大学生800円、高校生・60歳以上500円、小中学生100円
※渋谷区民は割引あり、金曜は無料
※土・日曜、祝休日は小中学生無料
※障がい者は付添1名まで無料
※リピーター割引あり(観覧日翌日以降の本展会期中、有料の入館券の半券と引き換えに、通常料金から2割引き)
問合せ先TEL:03-3465-9421

展覧会およびイベント詳細、入館予約
https://shoto-museum.jp/exhibitions_current/

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