「ポストバブルの建築家展 —かたちが語るとき— アジール・フロッタン復活プロジェクト」

日本の建築シーンを牽引する、1960年以降生まれの建築家・35組による、力強く語る「かたち」を持ったプロジェクトを紹介する展覧会が、横浜市内で開催されている。

本展は、フランス国内の2都市にて開催された展覧会「Quand la forme parle. Nouveaux courants architecturaux au Japon (1995-2020)」を再編したもの。日仏会場ともに、建築評論家で建築史家の五十嵐太郎氏(東北大学大学院教授)が展覧会のキュレーションを担当。会場には、35組の建築家が出展した建築模型が展示され、模型のプロジェクトの概要とともに、本展のテーマに掲げる「かたちとは」に始まるテキストが添えられている。

「ポストバブルの建築家展 —かたちが語るとき— アジール・フロッタン復活プロジェクト」
会場風景(横浜)©日本建築設計学会

出展者:竹口健太郎・山本麻子|蟻塚 学|芦澤竜一|千葉 学|工藤和美・堀場弘|遠藤克彦|遠藤秀平|畑友 洋|平田晃久|岩元真明・千種成題|乾 久美子|岩瀬涼子|光嶋裕介|久保秀朗・都島有美|前田主介|前田茂樹|みかんぐみ|宮 晶子|宮本佳明|百枝 優|永山祐子|中村拓志|西沢立衛|大西麻貴・百田有希|小原賢一・深川礼子|斎藤隆太郎|島田 陽|栗原健太郎・岩月美穂|菅原大輔|田根 剛|手塚貴晴・手塚由比|宇野 享|山下保博|米澤 隆|吉村真基

なお、本展は、救世軍の依頼を受けたル・コルビュジエと、当時のパリ事務所に在籍していた前川國男が担当し、1929年に改修された船で、1995年まで難民のためのセーヌに”浮かぶ避難所”として使用された「アジール・フロッタン(Asile flottant)」の復活プロジェクトの一環として開催されている。

「アジール・フロッタン(Asile flottant)」再生プロジェクト
「アジール・フロッタン(Asile flottant)」1929年撮影 (c)ル・コルビュジエ財団

フランスでの日本人建築家展の企画がスタートした2017年当初は、展覧会は再生された「アジール・フロッタン」の船内にて開催される計画だったが、セーヌ川の増水による水没(のちに引き揚げに成功)や、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響で、スケジュールなどが変更されている。これらの経緯を踏まえ、本展の会場デザインは、「アジール・フロッタン」船内での展示をイメージしたものとなっている。現地の写真や船の模型など「アジール・フロッタン」再生プロジェクトに関する展示もあり。
日本国内での”凱旋展”は、神戸、横浜に続き、次回は京都にて開催される予定。

「ポストバブルの建築家展 —かたちが語るとき— アジール・フロッタン復活プロジェクト」
展覧会フライヤーの写真:「アジール・フロッタン」水没後の2020年に行われたポンプアップの様子 (c)前田 宏

information

「ポストバブルの建築家展 —かたちが語るとき—」
会期:2022年1月12日(水)〜2月19日(土)
開場時間:11:00-19:00
会場:BankART Station(横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅改札外・構内B1F)
入場料:700円
※会場ではコロナ対策を実施

会場空間デザイン:竹口健太郎・山本麻子(アルファヴィル)
グラフィックデザイン:フジワキデザイン
コーディネーション:石坂美樹
協力:神奈川大学 曽我部昌史研究室
主催:一般社国法人日本建設計学会
共催:BankART 1929

関連イベント

シンポジウム
日時:2022年1月8日(土)23:00-25:00(フランス時間15:00-17:00)※終了

トークイベント
開催日:①2022年1月16日(日)16:00-18:00※終了 / ②2月19日(土)開催予定
※②は時間や登壇者など詳細が決まり次第、ADANホームページほかにて発表
会場:会場奥・併設のカフェにて
料金:本展入場料が必要
定員:先着順に受付30名

日本建築設計学会ホームページ / 展覧会詳細
http://www.adan.or.jp/news/event/3483

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