東京・小平市にある武蔵野美術大学 美術館·図書館にて、同館が誇る近代椅子のコレクションの約半数、250脚の椅子を展示する「みんなの椅子 ムサビのデザインVII」が、7月11日より開催されている。
ムサビこと武蔵野美術大学の近代椅子コレクションは、1960年代に収集と研究が開始され、現在の所蔵数は400脚を超える。国内有数の規模であり、現在では入手不可能な貴重なプロダクトを多数含む。
本展では、監修者に五十嵐久枝氏（武蔵野美術大学 造形学部空間演出デザイン学科教授）と、学外から寺田尚樹氏（建築家・デザイナー、インターオフィス代表取締役社長）を迎え、コレクションから約250脚を精選。建築家の故・芦原義信氏（名誉教授）が美術資料図書館として設計した建物[*]の2フロアを会場として使い、10の章立てで、国内外のデザイナー、メーカーをはじめ、デザイン史的に価値ある椅子の数々を展示する（会期中盤で展示替えあり）。
*.美術資料図書館は、藤本壮介建築設計事務所が建物の改修を行い、設計を担当して隣地に新築した図書館とあわせてグランドオープンした2010年以降、2棟あわせて「武蔵野美術大学 美術館·図書館」と改称している
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展示構成
1.近代椅子デザインの源流
2.トーネットとデザイン運動
3.国際様式と家具デザイン
4.ミッドセンチュリーと大衆消費社会
5.スカンジナビアンモダン：手仕事と機能性の共存
6.イタリアンモダン
7.ポストモダンと倉俣史朗
8.日本の椅子 ※前期のみ展示
9.フォールディングとロッキング
10.みんなの椅子 ※後期のみ展示
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本展では、会場の写真撮影が可能なほか、一部を除き展示された椅子に座ることができるのが特筆点。実際に腰を下ろしてみることで、座り心地や椅子としての機能などを体験として学びとることができる。さらには、会場内に掲示されたQRコードを介して、本展の特設サイト上で公開されている、プロダクトの詳しい情報にも容易にアクセスでき、同大学の学生に限らず、またどこからでも、椅子のデザインについて学べる場を広く提供している。
250脚の椅子それぞれが有する、製造当時の技術力や時代背景といったストーリーから、近代における椅子デザインの変遷が浮かび上がってくる企画展。会期中、トークイベントやワークショップなども開催予定（日時など詳細が決まり次第、美術館ウェブサイトおよび展覧会特設サイトにて告知）。
information
「みんなの椅子 ムサビのデザインVII」
会期：前期：2022年7月11日（月）〜8月14日（日）、後期：2022年9月5日（月）〜10月2日（日）
会場：武蔵野美術大学 美術館展示室1・2・4・5、アトリウム1・2、ほか（東京都小平市小川町1-736）
開館時間：12:00-20:00（土・日曜、祝日は10:00-17:00）
休館日：水曜
入館料：無料
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、会期・時間を変更、あるいは予約制を導入する場合あり
主催：武蔵野美術大学美術館·図書館
監修：五十嵐久枝（武蔵野美術大学 造形学部空間演出デザイン学科教授）、寺田尚樹（建築家・デザイナー、株式会社インターオフィス代表取締役社長）
企画協力：インターオフィス
協力：武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科研究室、武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科研究室
協賛：アサダメッシュ株式会社、株式会社モデュレックス
特別協力：島崎 信（武蔵野美術大学 名誉教授）
会場構成：IGARASHI DESIGN STUDIO
「みんなの椅子 ムサビのデザインVII」詳細
https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/19954/
特設サイト
https://chairs-for-all.musabi.ac.jp/
※同時開催「原弘と造型：1920年代の新興美術運動から」
会場：武蔵野美術大学 美術館·図書館
会期：2022年7月11日～8月14日、 9月5日～10月2日
会場：武蔵野美術大学 美術館展示室3
武蔵野美術大学 美術館·図書館（MAU M&L）公式ウェブサイト
https://mauml.musabi.ac.jp
