20世紀を代表する彫刻家の1人、イサム・ノグチ(1904-1988)が作品制作の際に使っていた道具類にスポットをあてた展覧会。
イサム・ノグチは、代表作にみられる石だけでなく、金属や粘土、木材、時には紙など、さまざまな素材を用いて作品制作に取り組んだ。その幅広い創作活動は、少年時を過ごした日本の茅ヶ崎で、自宅(三角の家)を新築した際に知り合った大工から木工の手ほどきを受け、道具一式を携えて太平洋を渡った時にすでに始まっていたと言える。晩年のノグチは、花崗岩や玄武岩などの硬い石を用いた彫刻に辿り着く。アトリエを香川県の牟礼町に構えたのは、同地で産出される石や、彼の彫刻作品制作を支えた石工と出会い、硬い石を加工できる彼らの職人技を求めた結果でもあった。本展では、実際にノグチが使用した「道具」を通して、作品の制作過程において「素材」と「技術」がいかに密接に関係していたのかを紐解いていく。
イサム・ノグチが用いた石工道具|Masonry tools used by Isamu Noguchi 3.
イサム・ノグチがパリ滞在時に用いたフランス製鋸ヤスリ|French “chemin de fer” file used during stay in Paris 4.
なお、彼が用いた道具の一部は現在、アメリカ・ニューヨークのノグチ・ミュージアムに保存されている。それらは西洋の道具と日本の道具が入り混じったものであり、日本人の父とアメリカ人の母のもとに生まれ、東西ハイブリッドな個性を有したノグチらしい国際的なコレクションとなっている。
本展の関連イベントとして、ニューヨークのイサム・ノグチ財団所属で同庭園美術館のシニアキュレーターを務めるデーキン・ハート氏を講師に招き、「イサム・ノグチ ー その彫刻と道具」と題した講演会も開催される(事前申込制)。
《あかり》の製作道具(提供:オゼキ社)|Tools for making <AKARI> (courtesy of Ozeki Co., Ltd.) 5.
information
「イサム・ノグチ TOOLS」展
会期:2023年3月4日(土)~5月7日(日)
会場:竹中大工道具館 1Fホール(兵庫県神戸市中央区熊内町7丁目5-1)
開催時間:9:30-16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
入館料(常設展観覧料を含む):大人 700円、大高生・65歳以上 500円、中学生以下無料
展覧会詳細
https://www.dougukan.jp/special_exhibition/isamunoguchitools
関連イベント
講演会「イサム・ノグチ ー その彫刻と道具」
日時:2023年4月22日(土) 13:30-15:00(13:00開場)
講師:ブレット・リットマン(イサム・ノグチ財団・庭園美術館 [ニューヨーク]・館長)
※発表後、都合により講師が変更となりました
聞き手:倉島美和子(*folding cosmos デザイナー・ディレクター、KOSMOS実行委員会代表)
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸〈KIITO〉303(兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4)
参加費:無料
定員:90名 ※応募者多数の場合は抽選
申込締切:3月31日(金)
講演会詳細・申込受付ページ
https://www.dougukan.jp/event/lecture_isamunoguchi
主催:竹中大工道具館、KOSMOS実行委員会
後援:アンスティチュ・フランセ日本、神戸新聞社
協力:イサム・ノグチ日本財団、イサムノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)、オゼキ、ヴィラ九条山、カンディハウス
※新型コロナウイルス感染症予防と拡大防止のため、スケジュールが変更される場合あり(最新の情報はホームページを参照)
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住所、氏名、年齢、コンフォルトの感想を明記の上、下記メールアドレスまで([@]→@に変えて)お申込みください(申込多数の場合は抽選)。
info[@]confortmag.net
*タイトルに必ず「竹中大工道具館 イサム・ノグチ ー その彫刻と道具展 図録プレゼント」と明記してください。
応募締切:2023年3月31日(金)
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