資生堂ギャラリー「石内都 初めての東京は銀座だった」

東京・銀座8丁目の資生堂ギャラリーにて、日本を代表する写真家のひとり、石内 都(いしうち みやこ|1947-)の個展「石内都 初めての東京は銀座だった」が8月29日より開催される。

資生堂ギャラリー「石内都 初めての東京は銀座だった」
左:石内都《銀座のスカジャン》2022 / 右:石内都《月光荘の絵具》2022

資生堂創業の地である銀座は、東京の中でも常に最先端のモノや人が集まるモダンな街として注目され、伝統を継承しつつも新しい文化を取り入れながら発展してきた。資生堂の企業文化誌『花椿』のウェブ版『ウェブ花椿』では、そんな銀座の過去と現在について考える「現代銀座考」を連載。その第2章として2022年6月から2023年5月まで掲載された「銀座バラード」では、石内が被写体の記憶を映し出すような写真を撮り下ろし、その物語を紡ぐかたちで森岡督行(森岡書店店主)がテキストを添え、構成されている。

『ウェブ花椿』連載「銀座バラード」アーカイブページ
https://hanatsubaki.shiseido.com/jp/gendai_ginza/18662/?rt_pr=trn65

資生堂ギャラリー「石内都 初めての東京は銀座だった」
石内都《香水 花椿》2022

群馬県桐生市生まれの石内が最初に銀座を訪れたのは1962年、15歳のとき。東京でバスガール(女子車掌)をしていた叔母に、当時流行っていたジャズ喫茶に連れて行ってもらうためだったという。その後、映画鑑賞や多摩美術大学在籍時に画材を購入するため何度か足を運ぶようになる。そして、初期の三部作である「絶唱、横須賀ストーリー」(1977年)、「APARTMENT」(1978年)、「連夜の街」(1980年)の個展を開催したのが銀座であった。

連載「銀座バラード」では、石内が現在も大切に保管し、銀座を訪れるきっかけとなった歌手のレコード、泰明小学校近くにあった月光荘で戦時中に製造・販売されていた絵具など、石内の記憶と結びつくものに加え、資生堂の初めての本格的な香水「香水 花椿」、銀座や新橋の芸者衆から譲りうけた着物や明治時代の芸者衆から愛された新橋ブルー色を用いたスカジャン、銀座寿司幸の蛸引き包丁、ミタケボタンのアンティークボタン、銀座天一の天ぷら、銀座もとじの草履、壹番館洋服店の鋏、銀座ボーグの帽子、資生堂パーラーのオムライスなど、銀座の文化を形成してきた店舗を象徴する品々を撮り下ろしている。
本展では、これらの中から、『ウェブ花椿』未掲載(未発表)を含むオリジナルプリント約30点が披露される。

資生堂ギャラリー「石内都 初めての東京は銀座だった」
石内都《銀座のミタケボタン》2022

information

「石内都 初めての東京は銀座だった」
会期:2023年8月29日(火)~10月15日(日)
会場:資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
営業時間:平日11:00-19:00 / 日曜・祝日11:00-18:00
休業日:毎週月曜休(月曜が祝日の場合も同様)
入場料:無料
主催:資生堂
企画協力:森岡督行
協力:The Third Gallery Aya

※会期中、関連イベントを開催予定(詳細が決まり次第、資生堂ギャラリーホームページにて発表)

資生堂ギャラリー ホームページ
https://gallery.shiseido.com/jp/?rt_pr=trn65

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