『日本におけるアントニン・レーモンド 1948-1976 知人たちの回想』英日版 出版記念イベント

チェコ出身の建築家で、日本でも活躍したアントニン・レーモンド(1888-1976)に関するトークイベントが、5月24日に東京・広尾のチェコ共和国大使館内にて開催される。

アントニン・レーモンド
弟子たちに囲まれるレーモンド(提供:アントニン・レーモンド書籍化プロジェクト実行チーム)

レーモンドは旧オーストリア=ハンガリー帝国(現在のチェコ共和国)の生まれ。プラハ工科大学で建築を学んだのち、1910年に米国に移住して建築家のフランク・ロイド・ライトに師事する。旧帝国ホテル(1923年開業)の設計のため、ライトと共に1919年に来日。ホテルの竣工を待たずにライトが帰国した後もレーモンドは日本にとどまり、1921年(大正10年)に現・レーモンド設計事務所のもととなる設計事務所を開設。聖心女子学院(1925年)や東京女子大学礼拝堂(1937年)の設計を手がけ、戦前戦中の時期に日本を離れたものの、戦後再び日本に戻り、リーダーズダイジェスト東京支社(1951年、現存せず)、群馬音楽センター(1961年、下の写真)など作品を数多く手がけた。

アントニン・レーモンド設計 群馬音楽センター
群馬音楽センター(群馬県高崎市、1961年) Dokončená stavba Hudebního centra prefektury Gunma, Takasaki (1961) ©Kitazawa Archives

同書は、2017年にチェコ大使館に隣接したチェコセンター東京で行われた、レーモンド設計事務所関係者(詳細は後述)が登壇したトークセッションシリーズがもととなっており、日本におけるレーモンドの仕事をまとめた貴重な記録となっている。

2017年トークセッションシリーズ登壇者(敬称略):五代美子(レーモンド&ノエミ・レーモンド夫妻秘書)、内藤恒方(建築家)、北澤興一(建築家)、小林 薫(建築家)、小林邦子(ノエミ・レーモンドのアシスタント)、西嶋泰親(建築家)、西嶋圭子(レーモンド&ノエミ・レーモンド夫妻秘書)

 

2019年にチェコのアウラ出版(Nakladatelství Aula)より日本語・チェコ語版がまず発売され、同書のチェコ語を英訳した日英語版の刊行を目指して、アントニン・レーモンド書籍化プロジェクト実行チーム(代表者:ヘレナ・チャプコヴァー)が2021年3月にクラウドファンディングを実施。日英語版は2023年秋にチェコのKarolinum出版より発行されている。

本イベントは、書籍の日英語版の刊行を記念して開催される。トークにはチェコ・日本側の編者が登壇。書籍刊行のためのクラファンを主導したヘレナ・チャプコヴァー氏と、1961年から10年にわたりレーモンド事務所に勤務していた建築家の北澤興一氏がゲストとして招かれ、レーモンドについて語る。

information

『日本におけるアントニン・レーモンド 1948-1976 知人たちの回想』英日版出版記念イベント
登壇者:ヘレナ・チャプコヴァー、北澤興一
日時:2024年5月24日(金)19:00~(18:30開場)
会場:チェコ共和国大使館(東京都渋谷区広尾2-16-14)
TEL:03-3400-8129
主催:チェコ共和国大使館、チェコセンター東京、ヘレナ・チャプコヴァー
入場料:無料(要予約)
参加方法:下記専用フォームより申し込み
https://forms.gle/pnSjQsue2gc46zBJA
申込受付:開催当日16:00まで

※申し込みフォームを受信したチェコセンターからの返信をもって受付完了(土日曜・祝日を除いた3日以内に返信がない場合、メールまたは電話にてチェコセンターに連絡すること)
cctokyo[★]czechcentres.cz ※[★]を@に変えて送信
※申込後にキャンセルする場合は主催者に連絡すること

チェコセンター東京
https://tokyo.czechcentres.cz/ja/

 

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