「文化の秋 in 旧岩崎邸」講演会第2回「金唐紙とは何か~二人の美の探究者、ジョサイア・コンドルと上田尚先生を中心に~」

三菱財閥を創設した岩崎彌太郎の長男で、第3代社長の岩崎久彌の邸宅として、明治29(1896)年に竣工した旧岩崎邸。往時は15,000坪の敷地に20棟以上の建物が立ち並んでいたが、現在は3分の1の敷地面積となり、ジョサイア・コンドルが設計した洋館と撞球室、名棟梁を呼ばれた大河喜十郎が手がけた和館大広間の3棟が現存、旧岩崎邸庭園として公開されている。
今秋、重要文化財にも指定されている洋館および撞球室(ビリヤード場)の魅力に迫る講演会が開催される。近年の調査・研究で明らかになった新事実や、建物のシンボルのひとつとなっている金唐革紙(きんからかわかみ・きんからかわし)の歴史と、その保存継承について、各分野の専門家が解説する。

旧岩崎邸 外観

旧岩崎邸 内観

information

第1回「旧岩崎邸の不思議」
日時:2024年10月12日(土)※定員に達したため受付終了
講師:河東義之(国立小山工業高等専門学校名誉教授、元千葉工業大学教授、東京都文化財庭園の保存・復元・管理等に関する専門委員会委員)
講演内容:岩崎邸は、和洋両館を併設する典型的な明治期の大邸宅で、和館の一部と洋館および撞球室が現存しており、庭園を含めて国の重要文化財に指定されている。特に洋館と撞球室は、上流階級の邸宅を最も得意としたジョサイア・コンドルによる貴重な建築作品だが、設計の意図や変更の理由、竣工後の増改築と建設時期といった不明な点も多くある。本講演ではこれらの謎を改めて指摘し、その解明を試みる。

旧岩崎邸 内観

第2回「金唐紙とは何か~二人の美の探究者、ジョサイア・コンドルと上田尚先生を中心に~」
日時:2024年10月19日(土)13:00-15:00 ※約25分間のDVD上映含む
講師:辻本直彦(金唐紙友の会会長、前公益財団法人紙の博物館学芸部長)
講演内容:前半では、欧州のジャポニズムを背景とした日本に対するコンドルのまなざしを辿りながら、明治から昭和初期にかけて輸出の花形となった金唐紙の歴史をひもとく。後半では、和紙や箔など日本の伝統工芸を統合し、その金唐紙を現代に蘇らせた上田尚氏(国選定保存技術保持者)の活動に焦点をあて、数々の展示会・個展で発表された氏の作品について掘り下げる。

会場:旧岩崎邸庭園サービスセンター2階 レクチャールーム(正門付近・管理所内)
定員:各回40名(先着順に受付)
参加方法:下記ホームページ上の専用フォームより要申込
参加費:無料(※ただし、入園には別途入園料が必要)

東京都公園協会 旧岩崎邸庭園ページ
https://www.tokyo-park.or.jp/park/kyu-iwasaki-tei/index.html

旧岩崎邸庭園 利用案内

所在地:東京都台東区池之端1-3-45
開園時間:9:00-17:00(最終入園は16:30)
休園日:年末年始(12月29日~1月1日)
入園料:一般 400円、65歳以上 200円 ※小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料

旧岩崎邸庭園 公式X(最新の情報はこちら)
https://x.com/kyuiwasakitei

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