日本を代表する彫刻家の一人、深井隆(1951-)の個展。
深井は群馬県生まれ、東京藝術大学美術学部彫刻科卒。素材として主に樟(クス)を使い、翼のある椅子や馬など一貫したモチーフによる作品を制作、それらに「逃れゆく思念」「月の庭」といった詩的なタイトルを付けて発表している。1984年から2019年にかけては母校の彫刻科で指導にあたり、昨春をもって退任した後は、学生時代から暮らしている東京・板橋と故郷の群馬に構えたアトリエを拠点に制作を続けている。
本展では、かねてより「彫刻の展示空間には『物語』が存在する」と語っている深井の作品が、板橋区立美術館の展示空間全体を舞台に展開される。作家自身がセレクトした展示作品は、1990年代初めから未発表の新作までの彫刻と平面、合わせて約30点。深井隆の新たな物語のはじまりとなる展覧会。
なお、本展は3月7日から開幕の予定が、東京都が要請した「新型コロナウィルス感染症拡大防止」の影響により、同月13日まで臨時休館となり、翌14日に初日を迎えている。その後も4月4日(土)から5月29日(金)まで再び臨時休館となっていた。会期を変更して、5月30日(土)より展示を再開する。
入館時の注意事項、今後のスケジュールなど最新の情報は、会場ウェブサイトを参照。