全国に現存する「近代化遺産」の歴史や魅力を知ってもらうことを目的に、該当の建造物が所在する市町と協力したイベント「日本博・日本の近代化遺産 ~自然の力と美を引き出す技~」が開催される。主催は、舞鶴市市民文化環境部文化振興課に事務局を置き、舞鶴市長が会長を務める全国近代化遺産活用連絡協議会。
「近代化遺産」とは、幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され、日本の近代化に貢献した産業・交通・土木に係るダムや発電所、駅舎、橋梁などをはじめ、地場産業の発展や町づくりの礎となった町工場、倉庫、店舗、公共施設、住宅などの建造物を指す。全国に現存する近代化遺産は、次世代に継承していきたい歴史的・技術的・芸術的な価値を有する「文化遺産」であり、建設当時の歴史や魅力を伝えるレトロな建造物は、観光スポットとしても全国各地で活用されている。
本イベントの開催期間中、「近代化遺産」が所在する市町が主体となり、保存修理工事のため休館中、または、通常は稼働中であるため内部を公開していない近代化遺産が特別に公開されるほか、「近代化遺産」を会場とした、見学会やワークショップ、コンサートなどの各種イベントも行われる予定。
文化庁と独立行政法人日本芸術文化振興会が展開する「日本博」の主催・共催型プロジェクトとして開催される本イベントでは、東京・大手町と国立市の都内2カ所で、関連イベント「近代化遺産フォーラム」が開催される(入場無料)。
キックオフイベントとなる第1弾は、9月18日(金)~20日(日)まで、千代田区丸の内・東京シティアイ パフォーマンスゾーン(KITTE地下1階)にて、明治期に使用されていた灯台の灯器やレンズ、昔の日本の煉瓦製造所の刻印がついた煉瓦の現物が展示されるほか、煉瓦、灯台、鉄道に詳しい専門家らによるトークセッションも開催される(入場および聴講無料)。続く第2弾は、JR国立駅南口の「旧国立駅舎」にて、今春に再築される前の駅舎の魅力を伝えるパネル展示とトークセッションが開催される。会期は10月31日(土)~11月8日(日)まで。
information
「日本博・日本の近代化遺産 ~自然の力と美を引き出す技~」
会期:2020年10月1日(木)~11月30日(月)*キックオフイベントを含まず
会場:全国 38件の「近代化遺産」にて(9月16日現在)
函館YWCA会館、旧石井県令私邸、定義如来西方寺、定義如来西方寺、野木町煉瓦窯、富岡倉庫、旧富岡製糸場、群馬県立富岡高等学校、北甘変電所、桐生明治館、森合資会社、工房・金伝丸岡平、上毛電気鉄道 西桐生駅、朝倉染布株式会社、富士屋ホテル、旧中込学校、旧三笠ホテル、早川家住宅、六華苑、久金属工業、青山ビル、田尻歴史館、カタシモワイナリー、濱口家住宅、興山寺本堂、西村伊作記念館、旧端出場水力発電所、旧志免鉱業所堅坑櫓、ギャラリー桝屋、糸永家主家・離れ、旧陸軍佐世保要塞 砲台群、佐世保市博物館 島瀬美術センター、針尾送信所 電信室、旧波佐見町立中央小学校 講堂兼公会堂、旧三菱合資会社 唐津支店本館 ほか
イベント開催日、開場時間・休場日、料金:会場ごとに異なる
本イベントを実施する市町および所在地、実施内容、コロナ対策に関連した入場規制などの詳細は、主催者の全国近代化遺産活用連絡協議会が発表したプレスリリース、または同協議会の公式ホームページを参照してください。
全国近代化遺産活用連絡協議会 プレスリリース(2020年9月11日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000065658.html
全国近代化遺産活用連絡協議会 公式ホームページ
https://www.zenkin.jp/