TOTOギャラリー・間 北九州巡回展 中山英之展 , and then

建築家 中山英之(1972-)の個展。2019年に東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間で開催された企画展の巡回展で、今回は、会場をシネコン(シネマコンプレックス)に見立てた会場構成となり、中山ではない6人の監督が、展覧会のためにそれぞれ撮りおろした映像(短編映画)を上映する。そのうちの5つは、中山がこれまでに設計した個人邸などの建築を撮影、あるいはアニメーションなどで表現したもの(媒体未掲載作品を含む)。中山は映像の制作に関与せず、6人がそれぞれ独自に撮影・編集を担当しているのが大きな特徴。住宅が竣工した後の住まい手の暮らしぶりなどをとらえた映像を通して、空間の質といった建築の魅力を伝えるだけでなく、中山が建築にとって重要と考える、設計者の意図が及ばない「建築のそれから/, and then」を客観的に浮かび上がらせる。
会場デザインは、二十歳前後の年の頃には毎日のように映画館に通っていたという、中山の趣向が色濃く反映されている。ロビーに見立てたそれぞれの「島」には、実際の映画館で劇中衣装などが展示されるように、映画のメイキングや、撮影された建築を紹介するためのドローイング、模型などが置かれる。展覧会にあわせて発行されている書籍『建築のそれからにまつわる5本の映画, and then: 5 films of 5 architectures』も、映像を補完するパンフレットの役目を果たしている。

中山英之展 , and then - TOTO北九州ポスター2017年竣工《弦と弧》 photo:中山英之建築設計事務所

上映作品(《カッコ》表記は建築作品名)
film 1.「弦と弧」(8分34秒)
監督:八方椎太、音楽:門田和峻
2017年竣工《弦と弧》
2階建ての大きさに、かたちのばらばらな10層の平面が重なった住居兼仕事場。上下するカメラが、その場所での朝から晩までを記録した映像。

film 2.「mitosaya 薬草園蒸留所」(6分2秒)
カメラ:江口宏志、企画:川村真司
2018年竣工《mitosaya 薬草園蒸留所》
人の来なくなってしまった薬草園を、果物と薬草を使った蒸留所に生まれ変わらせる計画。動き始めたばかりの酒造りを1人称カメラが見つめる。

film 3.「岡田邸」(8分49秒)
監督:岡田栄造 空間現代、音楽:空間現代
2009年竣工《O邸》
街かどに吊るされた高さ7.5メートルのカーテン。その奥に続く、どこかで見たホテルの廊下のような空間。そこにある生活の断片が、静止画のように切り取られる。

film 4.「家と道」(17分45秒)
監督:坂口セイン、音楽:坂口セイン、中山順子
2013年竣工《家と道》
道を挟んで並んだ、素材は違うけれどまったく同じかたちをした2軒の家。実はそれらは道の下で繋がっていて・・・・・・。家と道のあいだで撮られた、ほんの短いある日の出来事。

film 5.「2004」(6分38秒)
監督:YU SORA、アニメーション:YU SORA、写真:岡本充男、音楽:庄子 渉
2006年竣工《2004》2006年竣工
住宅街に取り残されたクローバーの生えた地面と、その上に50センチだけ持ち上げられた白い木箱のような家。アニメーションとスライドショーによる短編。

film 6.「かみのいし」(1分42秒)
監督:梅原 徹/砂山太一、音楽:梅原 徹
2019年
「部屋に置くための石」のできるまで。

中山英之展 , and then - TOTO北九州ポスター

information

「TOTOギャラリー・間 北九州巡回展 中山英之展 , and then」
会期:2020年12月1日(火)~2021年3月7日(日)
会場:TOTOミュージアム(福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1)
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜、年末年始
入場料:無料
主催:TOTOギャラリー・間/TOTOミュージアム
会場ホームページhttps://jp.toto.com/museum/

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