自然界に存在するものを創作の始点とし、先端技術を駆使した創作活動で世界的に高い評価を受ける、藤原大（ふじわら だい）の個展が、神奈川県の茅ヶ崎市美術館で開催されている。藤原の個展が国内の公立美術館で開催されるのは今回が初めて。
藤原は、アート、サイエンス、デザインの領域をつなぎ、身体空間（フィジカルスペース）と電子空間（サイバースペース）の融合が進む現代社会について、早い段階から思考し表現し続けている。本展では、デザイナーとして知られる藤原の新たな側面に光をあて、時代の先を見据え制作してきた未発表を含むアート作品を展観する。
藤原大《江ノ島電鉄車両デザイン》 2018
藤原大《ゴミが糸になる/草原のセーター、都会のセーター》 2017-
主な出展は、掃除機を用いてモンゴルの草原やニューヨークの地下鉄で収集したものを素材にしたテキスタイルでゴミの概念の変換を試みる作品や、描く手段の拡張としてドローンなどの電子機器を使い布にパターンを描いた作品のほか、自然界の色を採取し色見本をつくる独自の手法“カラーハンティング”による「湘南の色」をもとにデザインした江ノ電の車両や、無印良品、カンペールなど、国内外の企業と手がけたデザインについてもあわせて紹介。さらに、本展のため茅ヶ崎で集めた素材でつくったセーターや、茅ヶ崎のシンボルともいえる烏帽子岩をカラーハンティングした茅ヶ崎シャツも初公開。
価値観の変換を試みる画期的なアイデアとモノづくりで人の感性を揺り動かしつづける藤原の作品を通して、刻々と変化する社会における人間と自然の関係性を、新たな視点から見つめ直す。
information
「 human nature Dai Fujiwara 人の中にしかない自然 藤原大」
会期：2021年7月17日（土）〜9月5日（日）
開館時間：10:00-17:00（入館は16:30まで）
休館日：月曜（但し、8月9日は開館）、8月10日（火）
会場：茅ヶ崎市美術館 エントランス、展示室1・2・3
所在地：神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1丁目4-45
観覧料金：一般 800円、大学生600円、市内在住65歳以上400円
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※新型コロナウイルス感染症の今後の拡大状況などにより、スケジュール等が変更される場合あり
※最新の情報は、同館ホームページやSNSなどで要確認
主催：公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
茅ヶ崎市美術館公式ホームページ
https://www.chigasaki-museum.jp/
