東京・銀座の無印良品 銀座店内にある[ATELIER MUJI GINZA]のGallery1にて、「野生の手仕事と知恵」展が開催されている。会期は11月7日(日)まで。
かつて山形県鶴岡市にあった「アマゾン民族館」と「アマゾン自然館」に展示・収蔵されていた民族及び生物資料は、2014年に閉館した後も後世へ残すための保護活動が続いています。生活工芸品約8,000点、生物標本・剥製12,000点と、個人収集のレベルをはるかに超えた文化人類学研究者 山口吉彦氏のコレクションは、南米 アマゾン川流域の先住民を中心に、そこに暮らす人々の生活に密着した道具からその土地に生息する生物標本に至るまで、幅広い資料が揃っています。氏が、1970年代から十数年に渡って、“物々交換”など現地の人々との直接のコミュニケーションから集められた品々は、ありのままの文化資源です。
自分たちが生活する周辺で材料を手に入れ、自ら道具を作り、その道具や知恵を使って生きる。そんなアマゾン川流域に住む先住民の人々にも文明社会や環境破壊など大きな変化が降りかかり、民族の伝統や言語の消滅は進行していますが、少数になった今もなお、自然と極めて近い共存生活を続けている人たちがいます。
遠い過去の話や別の世界のことではなく、今日もこの地球で営まれているくらし。そこでは自然との関係や使い手のことを配慮した生きるための道具が作られてきました。それらの道具を作り続けてきた人たちの様々な思いが山口氏のコレクションには込められています。
自然、家族、民族、後世、そしてひとりの人間同士として。どの関係においても他者への慈しみなしでは存在しえません。様々な禍が起きる現在、一層多くの気づきや学びがあるように思われます。
ATELIER MUJI GINZA
なお、会期中に各種イベントも開催予定(オープニングトークは9月17日に終了)。日時・詳細が決まり次第、ATELIER MUJI GINZA公式サイトやSNSで随時発表される。
information
「野生の手仕事と知恵」展
会期:2021年9月10日(金)〜11月7日(日)
営業時間:11:00-20:00(営業時間・休館は、店舗に準じる)
※会期や営業時間の変更や、イベント開催などにより、展示の一部が観覧できない日時が発生する場合あり
会場:無印良品 銀座 6F ATELIER MUJI GINZA Gallery1(東京都中央区銀座3丁目3-5)
入場料:無料
主催:無印良品
協力:一般社団法人アマゾン資料館、マザーディクショナリー、日知舎
グラフィックデザイン:SARAVAH design
施工:HIGURE 17-15 cas
企画・運営:良品計画 企画デザイン室・無印良品 銀座 ATELIER MUJI GINZA
ATELIER MUJI GINZA
https://atelier.muji.com/jp/