「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」

国立新美術館の開館15周年を記念して、「もの派」を代表する国際的な美術家のひとり、李禹煥(リ・ウファン)の展覧会が同館にて開催されている。李禹煥の大規模な回顧展は、東京では初。

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」
《関係項―アーチ》2014年/2022年 作家蔵 撮影:山本倫子

李禹煥は韓国慶尚南道にて1936年の生まれ。ソウル大学校美術大学入学後の1956年に来日し、その後、日本大学文学部で哲学を学ぶ。1960年代末から始まった、戦後の日本美術における最も重要な動向の一つ、「もの派」を牽引した作家として広く知られている。東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開した。

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」
「国立新美術館開館15周年記念 李禹煥」2022年 国立新美術館 展示風景 撮影:山本倫子

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」
《関係項―棲処(B)》2017年/2022年 作家蔵 撮影:山本倫子

本展では、彫刻と絵画の2つのセクションに大きく分かれ、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、1968年頃から制作されている、彫刻の概念を変えた作品〈関係項〉シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会する。会場の展示構成は、李自らが考案した。李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も披露されている。

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」

information

「国立新美術館開館 15周年記念 李禹煥」
会期:2022年8月10日(水)~11月7日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室 1E(東京都港区六本木7-22-2)
休館日:火曜
開館時間:10:00-18:00
※毎週金・土曜は20:00まで(入場は各日とも閉館30分前まで)
観覧料(税込):一般 1,700円、大学生 1,200円、高校生 800円
※中学生以下は入場無料
※障害者手帳の提示で付添1名まで入場無料
※10月8日(土)〜10日(月・祝)は高校生無料観覧日(学生証の提示要)
※チケット取り扱い:国立新美術館(開館日のみ)、オンラインチケット、チケットぴあ
主催:国立新美術館、朝日新聞社、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
協力:SCAI THE BATHHOUSE

問合せ先:050-5541-8600(ハローダイヤル)

展覧会ホームページ
https://leeufan.exhibit.jp/

巡回情報
兵庫県立美術館:2022年12月13 日(火)〜2023年2月12日(日)
※展示作品は会場によって一部が異なる

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