戦後のブラジル近代建築を牽引した、リナ・ボ・バルディ（1914-1992）が手がけた家具を紹介する「リナ・ボ・バルディ展 〜彼女の意思を継ぐバラウナ工房〜」が、鎌倉の円覚寺境内の龍隠庵にて開催される。
《Girafa Chair for the Bread museum》2006, Hard wood
designed by Lina Bo Bardi, Marcelo Ferraz, Marcelo Suzuki
リナ・ボ・バルディはイタリア・ローマの生まれ、ジオ・ポンティ（1891-1979）のもとで建築・都市プロジェクト・インテリアデザインを手がけたほか、建築雑誌『Domus』の編集にも携わった。1951年に拠点を移したブラジルで、同国を代表する建築家・家具デザイナーとなり、ジャーナリストや活動家としても活躍した。
1951年に設計した自邸〈ガラスの家〉をはじめ、自身が設計する建築空間にあわせて家具やそのほかの領域もデザインしたリナ・ボ・バルディは、1986年に同国の建築家らと共に家具専門の「バラウナ工房」をサンパウロに設立。彼女が1992年に没した後も稼働中のバラウナ工房の家具が、貴重なヴィンテージも含めて、本展にて展示される。
《SESC Pompeia Stool》1980s, Medeira wood
designed by Lina Bo Bardi Marcelo Ferraz, Marcelo Suzuki
本展が開催される円覚寺は、リナ・ボ・バルディが1978年に訪日した際に訪れた場所。その5年前と計2回の日本滞在は、彼女のその後の設計・デザインに影響を与え、〈SESC ポンペイア文化センター〉の敷地内には、円覚寺で歩いた園路が歩道として取り入れられている。
information
「リナ・ボ・バルディ展 〜彼女の意思を継ぐバラウナ工房〜」
会期：2022年10月14日（金）〜16日（日）※会期中無休
会場：円覚寺 龍隠庵（神奈川県鎌倉市山ノ内409）
開場時間：10:00-16:30
※円覚寺入山料（500円）が必要
主催：ATELIER GALLERY、CASA DE
問合せ先：イニシャルジャパン（TEL.03-6276-5323）
