建築家の村野藤吾(1891-1984)の没後40年にあたる今年、村野が設計した八ヶ岳美術館(原村歴史民俗資料館)にて、没後40年建築展「建築家 村野藤吾と八ヶ岳美術館」が4月1日より開催される。
93歳で逝去する前日まで仕事を続けていたという村野は、住宅、ホテル、庁舎、校舎、教会など数多くの建築設計を手がけたことで知られる。生涯でおもに5つの博物館・美術館・展示施設に携わり、1953年にフジカワ画廊(現フジカワビル)、1970年には最初の美術館建築である兵庫県立近代美術館(現・兵庫県立美術館 原田の森ギャラリー)を設計した。長野県下では、1975年に小諸城址・懐古園内に小諸市立小山敬三美術館が開館、1979年に本展の会場となる八ヶ岳美術館が竣工している(1983年には新潟県に谷村美術館が竣工)。
八ヶ岳美術館 外観(2019年撮影 / 提供:八ヶ岳美術館)
本展では、八ヶ岳美術館の模型や設計図、写真などの建築資料を中心に、村野の手掛けた美術館や関連する建築について、図面や模型などの資料から紹介する。新たに制作された八ヶ岳美術館の模型も展示(制作:石田雄琉)。さらには、同館の建築を3Dデジタルデータ化したVR映像も披露される(制作:松川元希)。そのほか、これまでに八ヶ岳美術館を訪れた人々や施工担当者の撮影した写真もあわせて展示され、八ヶ岳美術館の建設当初の姿をあらゆる角度から取り上げる。
本展の関連企画として、建築家や研究者による連続建築講演会や、八ヶ岳美術館を巡る建築ツアー、ワークショップなども開催される(詳細は八ヶ岳美術館ホームページを参照)。
展覧会ポスター / 村野藤吾 肖像写真提供:MURANO Design
information
没後40年建築展「建築家 村野藤吾と八ヶ岳美術館」
会場:八ヶ岳美術館(長野県諏訪郡原村17217-1611)
会期:2024年4月1日(月)~6月2日(日)※会期中無休
開館時間:9:00-17:00(入館最終受付は16:30まで)
入館料:高校生以上510円、小中学生250円
※諏訪6市町村内の小中学生は学生証や図書カードなどの提示により無料
TEL・FAX:0266-74-2701
主催:八ヶ岳美術館、原村、原村教育委員会
協賛:スワテック建設株式会社、諏訪信用金庫、たてしな自由農園
八ヶ岳美術館(原村歴史民俗資料館)ホームページ
https://yatsubi.com/