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千年の文化と感性を宿した絹が現代空間を彩る絹ガラステーブル

 繊細な美しさを持つ絹は、千年以上にわたり日本の伝統文化として継承されてきた。しかし現代では、その美的表現や精神性は主に着物の世界にとどまり、日常から隔たっている。この状況を変えるべく挑戦を続けているのが、京都の絹織物メーカーの伊と幸だ。1931年に創業した同社は、純国産絹糸「松岡姫」のブランド化や社内の図案家による独自の意匠開発など、一貫したこだわりを持つ老舗として知られている。

フレームは鉄製と木製から選択できるほか、天板も定番の薄絹刺繍のほか染色や金彩加工を選べる。合わせ加工に用いる樹脂膜のおかげで、ガラスが割れても飛散することがなく安全。

無地の「霞絹」は霞のような淡い透け感が特徴。墨色に染められた地に金彩加工を施すことで高級感を演出する。

波間の瞬間的な輝きを表現した紋様「遠波」に金彩意匠を施したタイプ。ほかにもさまざまな特注柄を合わせられる。


 「絹ガラステーブル」は、その伊と幸が絹の新しい可能性を広げるために世に送り出した新製品だ。絹織物をガラスと融合させた建材「絹ガラス」を天板に採用し、伝統の美意識と現代の技術を融合。強化ガラスに織物を挟み込んだことで、繊細なデザイン性と耐久性や安全性をしっかりと両立させている。そしてこの製品の魅力は、見た目の美しさだけにとどまらない。家具として日常的に使うことで、日本の伝統的な意匠文化に対する私たちの視点を「鑑賞するもの」から「ともに生きるもの」へと変えていくことも意識されている。さらには、着物文化の中で培われてきた職人技術が新たに活躍できる場を生み出すことで、伝統産業の未来に光を当てる役割も担っている。
 大量生産・大量消費の一方で、本質的な価値への関心も再び高まっている現代。「絹ガラステーブル」は、そうした時代の気運にも応えながら、千年の歴史を持つ絹の文化と感性を新たな形で未来へと紡いでいく存在になるだろう。

株式会社伊と幸
TEL.075-254-5884
silkglass.jp

コンフォルト2025年6月号No.203より


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