2017年にBunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展が開催され、大きな話題を呼んだ写真家ソール・ライター(1923-2013)。待望の開催第二弾となる「永遠のソール・ライター」展が今年1月から会場を同じくして開催されたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、会期半ばで会場が臨時休館に入り、そのまま再開されることなく閉幕を余儀なくされている。
コロナ禍前の予定では、作品の所蔵元であるソール・ライター財団(ライターが生涯愛したアトリエ兼アパートが、現在では財団事務所)があるアメリカ・ニューヨークに作品が返却されるところ、コロナ禍の影響で作品が海を渡ることができなくなり、日本で大切に保管されることに。これらの諸事情から、同財団が再び作品の貸し出しを認め、Bunkamura ザ・ミュージアムでのアンコール開催が決定した。
なお、ソール・ライター撮影の出展作品は、今年1月開催時と同一だが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、展示構成が一部変更となっている。また、映像コンテンツ「スライド・プロジェクション」は上映を取りやめ、スライド作品も内容を変更しての上映となる。
ソール・ライターは、1923年アメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれ。高名なユダヤ人聖職者であった父親の影響で神学校に進んだが、23歳の時に画家になることを目指してニューヨークへ出る。1950年代に入り、『ライフ』誌にモノクロ写真のフォトエッセイが掲載され、ファッション・カメラマンとして第一線で活躍するようになっていったが、1980年代に商業写真から退き、世間からも姿を消した。再び脚光を浴びたのは2006年、83歳のとき。ドイツのシュタイデル社から出版された作品集『Early Color』がきっかけとなり、”カラー写真のパイオニア”として世界中でセンセーションを巻き起こす。2012年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」(日本公開は2015年)も公開され、ソール・ライターの名と作品はさらに多くの人々の知るところとなる。
本展では、2017年の展覧会では発掘しきれていなかった膨大なアーカイブの中から、世界初公開となる作品を含む多くの未公開作品が披露される(協力:ソール・ライター財団)。豊富な作品および資料を通して、ソール・ライターの知られざる一面をさらに紐解き、その魅力に迫る。
Information
アンコール開催「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」
会期:2020年7月22日(水)~9月28日(月)*土日祝日に限り、オンラインによる入場日時予約が必要(詳細は展覧会特設サイトを参照)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)※毎週金・土曜の夜間開館なし
休館日:8月18日(火)、9月8日(火)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F)
料金:一般 1,500円、大学・高校生 1,000円、中学・小学生 700円
※学生券をお求めの場合は、学生証のご提示をお願いいたします(小学生は除く)
問い合わせ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会特設サイト:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_saulleiter_encore/
関連イベント:
ニコニコ動画のオンラインコンテンツ「ニコニコ美術館」において、8月25日(火)19:00から21:00までの生配信で、「アンコール開催中のBunkamura ザ・ミュージアム「永遠のソール・ライター」展を巡ろう」が配信される。生配信終了後、期間限定でアーカイブ配信あり。
ゲスト:石川直樹(写真家)
出演:佐藤正子(株式会社コンタクト、本展企画協力)、宮澤政男(Bunkamura ザ ・ ミュージアム 上席学芸員)
ニコニコ美術館 公式ホームページ https://ch.nicovideo.jp/niconicomuseum
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応募締切:2020年9月7日(月)
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