1963年ベルギー生まれの作家、ミヒャエル・ボレマンス(Michaël Borremans)と、1968年オランダ生まれの作家、マーク・マンダース(Mark Manders)による二人展。
バロック美術の伝統を受け継ぎ、ボレマンスが生み出すは、人間の暗部を描き出す絵画作品。対してマンダースは、「建物としてのセルフ・ポートレイト」をコンセプトに、身体の断片などが見るものに強い印象を与える彫刻作品。それぞれのメディアは違えど、いずれも複雑な心理状態や関係性を深く掘り下げてくる作品と言える。
本展では、沈黙や静寂の中で、作品を通して彼ら自身が対話する空間と時間に、ボレマンスとマンダースが見る人々を誘う。英語の「ダブル」という単語には、掛け合わせや足し上げによる二重や二倍といった意味もあるが、「二つ一緒」「明らかに異なる局面」「対を成す」など、実に多彩な意味が含まれている。奇しくも、妹島和世と西沢立衛の二人が率いる建築設計事務所・SANAAが設計した空間と呼応するかのような展示会場となっている。
ミヒャエル・ボレマンス《機会の家(生涯のチャンス)》2003
ゲント現代美術館蔵 Photo: Peter Cox
Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp
マーク・マンダース《4つの黄色い縦のコンポジション》2017‒2019
Photo: EPW STUDIO
Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp & Tanya Bonakdar Gallery, New York
information
「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」
会期:2020年9月19日(土)〜2021年2月28日(日)
会場時間:10:00-18:00(金・土曜は20:00まで)
休場日:毎週月曜(但し、9月21日、11月23日、2021年1月11日は開場) 9月23日(水)、11月24日(火)、12月29日(火)〜2021年1月1日(金)、1月12日(火)
会場:金沢21世紀美術館 展示室7〜12・14(石川県金沢市広坂1丁目2-1)
料金(日付指定入場制):一般:1,000円、大学生:600円、小中高生:300円、65歳以上:1,000円
※市民美術の日(11月3日)は金沢市民は無料(要証明書の提示)
※本観覧券で入場当日に限り、同時開催中のコレクション展(10月17日〜2021年2月28日)にも入場できます
問い合わせ:076-220-2800
会場ホームページ:https://www.kanazawa21.jp/
読者プレゼント
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メールタイトルに必ず、『金沢21世紀美術館「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」展 チケットプレゼント』と明記し、送付先の住所・郵便番号・氏名、年齢と、『コンフォルト』の感想もお書き添えのうえ、下記メールアドレスまでお申し込みください。
info@confortmag.net
応募締切:2020年11月6日(金)
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