彫刻家・能勢孝二郎氏(1950-)の33年ぶりの個展。2021年10月から11月にかけて、沖縄県内の3つのギャラリーで開催される。
右の作品:〈A PIECE OF CONCRETE BLOCK〉 展示会場:gallery rougheryet
左の作品:〈CARVED WORDS〉 展示会場:RENEMIA(2点とも撮影:岡本尚文)
彫刻家として沖縄県を拠点に活躍してきた能勢氏は、沖縄の建築に多用されるコンクリートブロックを削り、切り出し、作品制作を行っている。これまでに、南城市のシュガーホールの壁面レリーフ、沖縄県立博物館・美術館の野外彫刻、沖縄平和祈念堂の平和祈念モニュメントなど、県内各地にシンボリックな作品を提供してきた。
1988年以来の個展となる本展では、能勢氏のプランにより、以下の3会場で異なる作品が展示される。コンクリートブロック単体のシリーズ「A PEACE OF CONCRETE BLOCK」や、文字を削り出したシリーズ「CARVED WORDS」などに加え、スケッチ、エンボスなど、新たな取り組みも含めた50点余りの作品を発表。3会場とも入場は無料。
ポートレート・制作中の能勢孝二郎氏(撮影:座喜味優)
会期中には、能勢氏のこれまでの彫刻作品をまとめた作品集『NOSÉ KOJIRO BLOCKHEAD 』が刊行される(発行:編集工房 東洋企画 / 本稿1枚目の画像:表紙)。後期展示の2つの会場(RENEMAとLuft shop)にて先行販売される。
作品集『NOSÉ KOJIRO BLOCKHEAD』(発行:編集工房 東洋企画、2021年11月)
information
「彫刻家 能勢孝二郎 個展 / NOSÉ KOJIRO BLOCKHEAD」
会期(前期):2021年10月7日(木)~17日(日)
第1会場:gallery rougheryet(沖縄県沖縄市中央4-1-3 2F)
営業時間:11:00-18:00
休廊日:10月11日(月)休
展示構成:1つのブロックを削ることで多様な形状を展開する「A PIECE OF CONCRETE BLOCK」は、これまで大規模な彫刻作品を展開してきた能勢氏が、いつか取り組みたいと思考を重ねてきたシリーズ。30点の作品と架台、架台のためのスケッチ群が展示される。
会期(後期):2021年11月3日(水)~14日(日)
第2会場:RENEMIA(沖縄県那覇市牧志2-7-15)
営業時間:11:00-16:00
休廊日:11月8日(月)
展示構成:ブロックから文字を削り出すシリーズ「CARVED WORDS」など20点の新作が、架台と共に展示される。
第3会場:Luft shop(沖縄県那覇市壺屋1-7-16 #103)
営業時間:13:00-18:00
休廊日:11月8日(月)
展示構成:「CARVED WORDS」の上に紙を置き、その質感を写しとるシリーズ「EMBOSS」と「CARVED WORDS」を展示。能勢氏の作業風景を撮影した映像の投影も。
企画:Luft / 真喜志奈美 桶田千夏子
作品集製作:RENEMIA Inc. / 金城博之 桃原天
撮影:life goes on Inc. / 岡本尚文、terrificz / 座喜味優
動画製作:M・PLANT / 新田雅一
ウェブサイト製作:NOIPLUS / 砂川和也 崎谷果梨
展覧会特設サイト
https://nosekojiro.com