巡回展「民藝 MINGEI 生活美のかたち展」

無印良品が展開する店舗、銀座の旗艦店ほかで今年1月から3月にかけて開催された、深澤直人氏が館長を務める日本民藝館所蔵の作品を紹介する企画展が、移動展覧会「民藝 MINGEI 生活美のかたち展」として、広島、福岡に巡回する。両会場とも入場無料。

企画キュレーション / 深澤直人氏メッセージ
無印良品のことを現代の民芸、あるいは現代の民具だという人がいます。
もちろん製作手段の違いはありますが、製品に作者の名を記さないことや装飾をしない無我で誠実なものづくりの姿勢などに、互いの共通点があると思います。しかもそのものたちは静かに用に即した美を放っています。
「民藝(民芸)」は1925年に柳宗悦らが命名した言葉であり、「民衆の工芸」のことを指します。観賞用としての雅な逸品ではなく、大衆に向けて作られた温もりを宿す実用の手工芸品の中に、健全で尋常な美が宿っていることを柳は見出しました。
われわれの日常や生活に寄り添う独自の「ものの美学」を提唱した柳宗悦は、自らが蒐集した17000 点に及ぶ民藝品とその美学を多くの人々と共有したいと願い、1936年に日本民藝館を設立しました。日本民藝館は未だその美学を発信する民藝運動の基地として存在しています。
一方の無印良品は、印のついたマーケティング戦略に基づいたものづくりに抵抗し、質素で豊かな真の価値を目指して1980年に設立されました。
それはプロダクトによる現代の民藝運動と言えるかもしれません。人々が心の奥底で大切に思っている、
平和で何気ない日常の生活に寄り添って行くこと。日本民藝館も無印良品もそのこころは変わらないと思います。 美を生み出す力の源泉たる「民藝」。そのエッセンスを紹介する「民藝 生活美のかたち展」が、未来に向けたものづくりへの試金石となれば幸いです。

日本民藝館館長 深澤直人

巡回展「民藝 MINGEI 生活美のかたち展」

information

「民藝 MINGEI 生活美のかたち展」
広島会場
会期:2021年10月8日(金)〜11月28日(日)
営業時間:10:00-20:00
会場:無印良品 広島パルコ「Open MUJI」(広島県広島市中区新天地2-1 広島パルコ新館7,8F)

福岡会場
会期:2021年12月3日(金)〜2022年1月30日(日)
営業時間:10:00-21:00
会場:MUJIキャナルシティ博多(福岡県福岡市博多区住吉1-2-1 ノースビル3,4F)

企画キュレーション:深澤直人
グラフィックデザイン:東川裕子
施工:HIGURE 17-15 cas
特別協力:日本民藝館
主催:良品計画

※新型コロナウイルス感染症対策を実施中、今後の状況により、会期・営業時間などが変更される場合あり

「民藝 MINGEI 生活美のかたち展」特設サイト
https://www.muji.com/jp/feature/mingei/

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