国立科学博物館と竹中大工道具館の共同主催による企画展。本展は、会場の国立科学博物館の常設展示入館料で観覧できる。
木の性質を利用して、木と木をすき間なく組み合わせる木組(きぐみ)。継手・仕口などに代表され、寺社建築から住宅まで、日本の木造建築には欠かすことができない、伝統工法を支える木工技法である。その技術は、橋などの構造物にも転用されている。
円覚寺舎利殿組物原寸模型 所蔵:竹中大工道具館
錦帯橋模型(S: 1/2.5) 所蔵:竹中大工道具館
本展では、完成した状態では見ることができない木組をバラバラに分解し、映像や建物模型などの展示により、その魅力を多角的に紹介する。
古くは、縄やひもで丸太を縛ることから始まり、その後に木材を切り欠き、組み合わせる技術へと発達していった歴史を紐解くほか、かつて国立科学博物館で常設展示していた、法隆寺五重塔の縮尺1/25模型が22年ぶりに公開される。また、建築とは異なり、組子(くみこ)と指物(さしもの)の技法でつくられる組子細工や、海外・フランスの木組も展示され、それぞれの違いなども確認できる。
職人たちの知恵や工夫、驚きの技などが、これらの展示を通して浮き彫りとなる。
組子細工 所蔵:竹中大工道具館
information
国立科学博物館・竹中大工道具館共同企画展「木組 分解してみました」
会場:国立科学博物館 日本館1階企画展示室・中央ホール(東京都台東区上野公園7-20)
会期:2021(令和3)年10月13日(水)~11月24日(水)
開館時間:9:00-17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜
入館料(税込、常設展示入館料):一般・大学生 630円、高校生以下と65歳以上は無料
入館方法:国立科学博物館公式サイトから事前予約が必要
※入館時に検温や体調の確認など新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を実施
入館に関する注意事項
https://www.kahaku.go.jp/news/2020/reservation/index.html
主催:国立科学博物館、竹中大工道具館
協賛:竹中工務店
※本展は、令和3年度「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業イノベーション型プロジェクト」として採択され、実施される