ggg「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」

アートディレクター、グラフィックデザイナーとして、日本の広告デザイン界を牽引してきた、細谷 巖(1935-)による展覧会「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」が、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて、10月24日まで開催されている。

ggg「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」展
Photography by Mitsumasa Fujitsuka

ggg「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」展
Photography by Mitsumasa Fujitsuka

細谷は、1955年の日宣美(日本宣伝美術会)展に出品した作品「Oscar Peterson Quartet」で鮮烈なデビューを飾って以降、目の覚めるようなエディトリアルデザインの数々を世に送り突けてきた。その一部を以下に列記する。

・写真を90度回転させてバイクが落下するようなスピード感を表現した「ヤマハオートバイ」ポスター (1961年)
・1960年に東京で開催された「世界デザイン会議」において、国内外から参加した第一線で活躍するの建築家やデザイナーたちのを瞠目させた、会議配布資料パンフレット『び』
・日本の伝統的な建築や風物にみられるさまざまな「かたち」を集めた書籍『日本のかたち』(美術出版社 1963年)
・日本刀の刃先がアップになった緊張感あふれる『アサヒカメラ』(1962年11月号) 表紙など

これらの厳しくも切れ味のある作風と、格調高い一徹な創作精神によって、広告が真に「創造的」であるかどうか、「文化的」であるかどうかという新たな次元を、日本で初めて切り開いた人物として挙げられる。
本展では、今から半世紀以上前に制作されたものも含め、これまで細谷が手がけた仕事にあらためてスポットをあて、その軌跡を辿る。

ggg「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」展
Photography by Mitsumasa Fujitsuka

細谷 巖(ほそや がん)プロフィール
1935年神奈川県生まれ。1953年神奈川工業高校工芸図案科卒。同年ライトパブリシティ入社。 現在取締役会長。東京アートディレクターズクラブ会長。日本グラフィックデザイナー協会会員。
受賞=日宣美展特選 (1955、1956年)。 東京ADC金賞・銀賞 (1959年)。毎日産業デザイン賞 (1966年 ※合同受賞)。日宣美展会員賞 (共同制作、1967年)。ADC会員最高賞 (1971、1978、1984、1988年)。朝日広告最高賞 (1988年)。日本宣伝賞山名賞 (1990年) 。
紫綬褒章 (2001年) 、旭日小綬章 (2014年)。

ggg「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」展
Designed by Yahagi Kijuro Photography by Inakoshi Koichi 写真原板所蔵・日本写真保存センター

information

展覧会「細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G」
会期:2022年9月5日(月)~10月24日(月)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
所在地:東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル 1F・B1
問合せ先:03-3571-5206(ggg)
開館時間:11:00-19:00
休館:⽇曜・祝⽇
入場料:無料

監修・展示構成・評論:矢萩喜從郎
協力:ライトパブリシティ、武蔵野美術大学 美術館・図書館

ggg ホームページ
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/

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