京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」

京都市左京区にある京都精華大学にて、開学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」が11月17日より開催されている。

出展作家の三名、塩田千春(1972-)、金沢寿美(1979-)、ソー・ソウエン(Soh Souen|1995-)はいずれも同大学の卒業生。三者三様のインスタレーションが520平米の空間で展開される。なお、塩田のインスタレーションは新作となる。

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」
塩田千春《愛についての手紙》(部分)2022 Photo.Doug Eng ©JASPAR, Tokyo, 2023 and Chiharu Shiota

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」
塩田千春《愛についての手紙》(部分)2022 Photo.Doug Eng ©JASPAR, Tokyo, 2023 and Chiharu Shiota

主催者メッセージ

三名の作家たちは、世代は異なりますが、それぞれ京都精華大学の芸術学部や芸術研究科で洋画を専攻しました。現在は、ともに「絵画」の範疇を飛び出し、空間全体を作品とするインスタレーションや、場所の歴史や記憶をテーマにした作品、「自己とは何か」を自身の身体を投じて探るパフォーマンスなど、多岐にわたる表現領域で活動を展開しています。また、大学卒業後、ドイツに渡った塩田、在日韓国人三世として育った金沢、2020年にアーティストネームを改名したソーは、共通してアイデンティティについての問いを表現の核に据えて制作しています。

展覧会タイトルにある「Fathom(ファゾム)」は、人が両手を左右に広げた時の幅に由来する「身体尺」のひとつで、水深を図るのに用いる単位(6フィート=183cm)を意味します。さらにそこから派生して、「理解する」「探究する」という意味にも使われます。自らの身体行為をとおして何かを探り、浮かび上がらせようとする三名の態度・手法を象徴的に表します。

さまざまな共通項を持つ彼・彼女らによる濃密なインスタレーションから繊細な平面作品までをとおして、それぞれが向き合ってきた問いや主題の「現在地」を体感していただけたらと思います。

 

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」
金沢寿美《新聞紙のドローイング》2022 森美術館

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」
ソー・ソウエン《Bleaching #1》2021

information

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」
会期:2023年11月17日(金)〜12月28日(木)
開場時間:11:00-18:00
会場:京都精華大学 ギャラリーTerra-S(京都市左京区岩倉木野町137明窓館3F)
休場日 :日曜
料金:入場無料

京都精華大学55周年記念展「FATHOM —塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」

企画:伊藤まゆみ(京都精華大学展示コミュニケ—ションセンター特任教員/ギャラリーTerra-Sキュレーター)、吉岡恵美子(京都精華大学芸術学部教員)
展示コーディネート:齋藤雅宏(京都精華大学ギャラリーTerra-S展示コーディネーター)
主催:京都精華大学

本展公式ページ
https://gallery.kyoto-seika.ac.jp/exhibition/231117/

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