竹中大工道具館企画展「石井春 アズレージョと空間」

ポルトガルの装飾タイル「アズレージョ」の技法を用いた作品で知られる造形作家の石井春の個展が、神戸の竹中大工道具館の1Fホールにて12月4日まで開催されている。
観光雑誌に載っていたアズレージョの写真を目にした石井が、その美しさに魅せられ、単身でポルトガルに渡ったのが1995年。リスボン郊外の工房でアズレージョの技法を学び、それ以来、現在も彼の地に通って作品をつくり続けている。大磯にアトリエを構えながらポルトガルまで通う理由について、1つには日本とはまったく異なる土(つち)にあると石井は語っている(「竹中大工道具館NEWS 47号」より)。広島・安芸でつくられる熊野筆を愛用し、作家本人は意識していない日本人の感性も込められて焼かれるアズレージョは、日本人から見れば「ポルトガルらしさ」が感じられ、逆にポルトガル人からは「日本的」と評されている。

「石井春 アズレージョと空間」
石井春《一畳台目》 白磁 2022年

本展では展示される作品は、2019年にポルトガル国立水の美術館(Museu da Agua)で展示された《航海からの贈物》のほか、新作の《一畳台目茶室》《しづく》《水面の景色》など、コロナ禍で渡欧できない間に構想を練り、2022年になって制作された大型の作品が中心となる。
会場では、これらの作品の制作意図や工程などを石井が語るインタビュー映像も上映される。また、作家が講師を務めるワークショップも開催される(要申込・要参加費、日時など詳細は展覧会ページを参照)。

 

石井 春(いしい はる)プロフィール
造形作家。1980年にアート活動開始。1995年からポルトガルに渡り、現地にてアズレージョ制作を始める。2010年ポルトガル大統領よりメリット勲章を授与。
主なコミッションワークに、島根県立しまね海洋館アクアス(1999年)、安田女子大学(2007年)、京都水族館(2012年)、オリックス劇場(2013年)など。ポルトガルの国立アズレージョ美術館や国立水の美術館(Museu da Agua)に作品が収蔵されている。

 


釉薬をかけた際の筆のタッチが残る石井のアズレージョ

information

展覧会「石井春 アズレージョと空間」
会期:2022年10月1日(土)~12月4日(日)
会場:竹中大工道具館 1Fホール(兵庫県神戸市中央区熊内町7-5-1)
開館時間:9:30-16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
入館料:大人700円、大・高生・65歳以上の方500円、中学生以下無料(常設展観覧料を含む)
※会期中、INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)との相互割引あり
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、スケジュールが変更される場合あり

主催:竹中大工道具館
後援:在日ポルトガル大使館、日本ポルトガル協会、大阪日本ポルトガル協会、長崎日本ポルトガル協会
協力:ポルトガル国立アズレージョ美術館、INAXライブミュージアム、織部製陶、FORTUNA

展覧会詳細
https://www.dougukan.jp/special_exhibition/ishii-haru

※INAXライブミュージアムとの相互割引について
竹中大工道具館受付での入館チケット購入時に、タイルをテーマとした企画展「Fashion On Tiles―あの時代、この国のおしゃれさん―」を10月15日より開催するINAXライブミュージアムの半券を提示すると、当日料金からの割引あり(対象券1枚につき1名・1回限り有効、購入後の割引、他の割引設定との併用は不可)
実施期間:2022年10月1日(土)~12月25日(日)
双方の割引料金の設定は、各館のホームページを参照

企画展「Fashion On Tiles―あの時代、この国のおしゃれさん―」開催概要
https://confortmag.net/20221015fashion-on-tiles/


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住所、氏名、年齢、コンフォルトの感想を明記の上、下記メールアドレスまで([@]→@に変えて)お申込みください(申込多数の場合は抽選)。
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応募締切は2022年11月5日(金)。

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