東京・南麻布にあるセレクトショップ「designshop azabu」と、岩手県盛岡市の南部鉄器・釜定工房(以下、釜定)の2つの会場にて、企画展「釜定 南部鉄器 あかりと結晶のかたち展」が9月28日より開催される。
釜定は、1908年(明治41)に宮鉄瓶店として盛岡市紺屋町に創業した南部鉄器の老舗。現在は、南部鉄器職人でデザイナーでもある代表の宮 伸穂氏が三代目を務め、今年で創業115周年を迎えた釜定を率いる。
一方、designshopでは、1998年にオープンして以来、釜定の展示会を3回にわたり開催したほか、釜定と宮氏の仕事を紹介した書籍『南部鉄器のある暮らし』を企画・出版して、その魅力を伝えてきた。
本展では、釜定を率いる長年にわたり関心を寄せている、自然界の神秘的なかたち「結晶」と「あかり」という2つの視点から製作された新作が発表されるほか、行灯・燭台から現代の照明まで、南部鉄器とあかりをめぐる展示も行われる。
左:釜定として初となる照明器具・ペンダント《ヘミスフィア》
右:顕鏡微画像から「結晶」をモチーフにした新作《結晶箱》
南部鉄器製作工程(鋳造) Photo: Koji Sugawara
本展と連動して「岩手盛岡 釜定スタジオ見学+巨匠建築ツアー」も企画され、参加者を募集中(定員あり、要申し込み)。釜定工房を見学するほか、周囲に点在する、辰野金吾をはじめ、菊竹清訓、坂倉順三、丹下健三らが設計した盛岡が誇る歴史的建造物や近現代建築をめぐる。
information
企画展「釜定 南部鉄器 あかりと結晶のかたち展」
会期:2023年9月28日(木)~11月5日(日)
盛岡会場:釜定本店(岩手県盛岡市紺屋町2-5)
開場時間:9:00-17:30
東京会場:designshop azabu(東京都港区南麻布2-1-17 白ビル1F)
開場時間:11:00-19:00
入場料:無料
※2開場の営業日は下記ホームページを参照
展覧会詳細
https://www.designshop-jp.com/kamasada/
主催:南部鉄器 釜定展実行委員会
後援:盛岡市、岩手県、東京都港区
協力:株式会社ワイ・エス・エム、株式会社はやの意匠、トラベル・リンク株式会社、白ビル実行委員会
助成:公益財団法人全国税理士共栄会文化財団
「岩手盛岡 釜定スタジオ見学+巨匠建築ツアー」
本展盛岡会場の釜定工房を見学(同社代表の宮 伸穂氏から南部鉄器の製作工程や道具に関する解説あり)。同社の周囲に点在する重要文化財や近現代建築を見てまわる。
左上から時計回りに:旧盛岡銀行本店、紺屋町番屋、岩手県公会堂、もりおか啄木・賢治青春館 / 旧第九十九銀行、岩手医科大学付属病院1号館、あいおいニッセイ同和損保盛岡ビル
見学予定地:釜定工房(見学)、茣蓙九(歴史的建造物)、旧盛岡銀行本店(設計:辰野金吾、葛西萬司・国指定重要文化財)、紺屋町番屋(歴史的建造物)、岩手県公会堂(日比谷公会堂設計などを設計した佐藤功一の作)、北ホテル、もりおか歴史文化館(設計:菊竹清訓)、もりおか啄木・賢治青春館 / 旧第九十九銀行(設計:横濱 勉、国指定重要文化財)、IBC岩手放送(設計:坂倉順三)、あいおいニッセイ同和損保盛岡ビル(丹下健三)、岩手医科大学付属病院1号館(設計:葛西萬司)、岩手大学農学部/旧盛岡高等農林学校(国指定重要文化財)
ツアー名:岩手盛岡 釜定スタジオ見学+巨匠建築ツアー
催行予定日:2023年10月28日(土)、11月2日(木)、11月4日(土)
企画会社:トラベル・リンク株式会社
問合せ先TEL:019-658-8644(受付時間:平日10:00-17:30)
ツアー詳細・申込ページ
http://travel-link.jp/archives/26729