インドの現代ゴンド・アートの第一人者、バッジュ・シャーム(Bhajju Shyam)の日本初となる個展「Bhajju Shyam KYOTO(バッジュ・シャーム・キョウト)」が、京都を代表する仏閣の1つ、東寺こと教王護国寺の境内・食堂(じきどう)にて8月11日より開催されている。
Bhajju Shyam《Fish Birth》 2014
バッジュ・シャームは、2008年の「ボローニャ・ブックフェア」で、優れたデザインの本に贈られる「ラガッツィ賞」を受賞し、現在は世界8ヶ国語に翻訳されている共著『The Night Life of Trees』(邦訳:『夜の木』)をはじめ、工芸品のようなハンドメイド絵本・アートブックで世界中から高い評価を受けている、南インドの出版社・タラブックスからも数多くの作品を出版しているアーティスト。
本展の開催に伴い、作家自身も初来日を果たし、京都に滞在しながら作品制作などを行う。会期中は、京都市下京区にある、アーティストインレジデンスが可能な複合施設・河岸ホテル(KAGANHOTEL)でも作品が特別に展示される(観覧可能時間:土日曜・祝日 12:00-17:00、入場無料)。
Bhajju Shyam《Mahua Tree》 2018
作家プロフィール
バッジュ・シャーム氏はインド中部の森にあるゴンド族の村 パタンガル⽣まれ。ゴンド族に伝わる表現や物語を受け継ぎながら⾃⾝の視点で昇華し、現代的な感覚やシンプルなストーリーテリングを交えて表現することで、師匠であり叔⽗であるジャンガル・シン・シャームが確⽴した現代ゴンド・アートの表現を拡張し続けている。会場に来場したバッジュ・シャーム氏(背景の作品:《Search》 2022年) Photo: helvetica
1998年パリでのグループ展参加を⽪切りに、ロンドン、ベルリン、ミラノ、オランダなど世界各国の美術館やギャラリーで個展を開催。2018年にはゴンド・アーティストとして初めてパドマ・シュリー勲章を授与されている。
代表作に、南インド・チェンナイに拠点を構える出版社・タラブックスと制作した『The Night Life of Trees』(ドゥルガー・バーイー、ラーム・シン・ウルヴェーティとの共著。邦訳:『夜の⽊』⻘⽊恵都訳、タムラ堂、2012年)、『Creation』(邦訳:『世界のはじまり』ギーター・ヴォルフ文、⻘⽊恵都訳、タムラ堂、2015年)、『The London Jungle Book』(邦訳:『ロンドン・ジャングルブック』ギーター・ヴォルフ、シリシュ・ラオ文、スラニー京⼦訳、三輪舎、2019年)などがある。
information
「Bhajju Shyam KYOTO」開催概要
会期:2023年8月11日(金・祝)~8月29日(火)
会場:真言宗総本山 教王護国寺(通称:東寺)内 食堂(じきどう)
所在地:京都市南区九条町1番地
開場時間:9:30-16:30
入場料:無料
主催:バッジュ・シャーム・キョウト実行委員会
企画:JAPANDIA, VISIONS
協賛:京都信用金庫、宗教法人 日本ヨーガ禅道院、THE SWEETS CARAMEL SAND COOKIES
特別協力:河岸ホテル、Indian Restaurant Thilaga.
協力:京都市動物園
後援:京都市、京都市教育委員会、エフエム京都、KBS京都、在大阪・神戸インド総領事館、NPO法人 日本インド文化経済センター(NICE)
展覧会公式ホームページ
www.bhajju-shyam.jp
Instagram:@Bhajjushyam_kyoto