輸入建材商社のイケダコーポレーションは、1997年より毎年開催されていた「エコバウ建築ツアー」を、2021年11月に初のオンライン形式で開催したが、再配信希望の声が多数寄せられたため、2022年3月17日(木)14:00からの再配信が決定した。
20年以上続いている、日本の建築実務者たちとともにエコロジー建築の先進国であるドイツやスイスなどの諸外国を視察するツアー。累計600名以上の参加者があり、エコロジーとバウビオロギーを体験している。ここ数年はコロナ禍で開催が中止されていたが、昨年はスイスと中継を結び、オンライン配信での待望の開催となった。(今回はアーカイブ配信の為、スイスとの中継は無し)
ゲストスピーカーとして、スイス在住の環境ジャーナリスト・滝川薫氏と、配信でも紹介されるネーニコン村の集合住宅を設計した、建築家のヴェルナー・シュミット氏が参加している。
【日時】2022年3月17日(木)14:00〜16:00
【形式】アーカイブ配信
【費用】3,000円
【視聴動画の詳細】
・環境エネルギー局オフィスビル(建設現場)
・シェアーホルツバウ(中大規模木造会社)
・ネーニコン村の集合住宅
・特典映像/滝川薫氏の質疑応答
【ゲストスピーカー】:滝川 薫(環境ジャーナリスト)、ヴェルナー・シュミット(建築家)
【お申し込み】https://onlineecobautour20220317.peatix.com/
【詳細について】https://iskcorp.com/all/archive_online_ecobau2021/
【ゲストプロフィール】
■滝川 薫(たきがわかおり)
北スイスシャフハウゼン州在住のジャーナリスト、著者、ガーデンデザイナー。千葉県出身。東京外国語大学イタリア語学科卒業後、渡欧。スイスのオーシュベルク造園学校にて植栽デザイン課程修了。欧州ドイツ語圏をフィールドに、持続可能なエネルギー・建築・地域発展・環境をテーマとした視察セミナー、執筆、講演、調査、通訳・翻訳の活動を20年続け、日本への情報発信につとめる。エコバウツアーとの接点は2002年から。スイスではAtelier fur Oekologie und Gartenkulturにて庭園設計・コンサルタントに携わる。著書に『欧州のビオホテル~エコツーリズムから地域創造へ』(ブックエンド、2021)、『サステイナブル・スイス:未来志向のエネルギー、建築、交通』(学芸出版社、2009)、『エネルギー自立と持続可能な地域づくり~環境先進国オーストリアに学ぶ』(共著、昭和堂、2021年)、『100%再生可能へ!進化するエネルギービジネス』(共著、新農林社、2018年)などがある。
https://www.takigawakaori.com/
■ヴェルナー・シュミット
1953年生まれ、スイスの建築家。アルプス山間のグラウビュンデン州トゥルン村にアトリエ・シュミット有限責任会社を構える。レンガ積み職人の職業教育を修了後、1978年にチューリッヒ州専門大学で建築家のディプロム。1982~89年にオーストリア応用芸術大学のハンス・ホライン教授の下で建築修士を取得。同年にデザイン・建築事務所であるアトリエ・シュミットを設立。1994~95 年、グラウビュンデン州立技術・経済専門大学にて設計立案の講師。
実験精神が旺盛で、90年代にはカツィス村の教会増築を代表とする有機的なフォルムの建築に携わる。当初より持続可能性を追求し、伝統建築に学んだローテクおよびパッシブハウス建築の実践の後、20年前よりストローベイル建築、そしてストローベイル断熱の木造建築に行きつく。2002年に大型ストローベイルだけで構造と屋根を支える2階建て住宅を山間豪雪地帯に建設して注目を浴びる。その後、数多くのストローベイル建築をスイスや周辺国で実現。大学機関と協働研究を行い、独自構法の開発・改良を重ね、ヨーロッパでは同分野のパイオニアとして著名。ストローベイルを用いて、住宅やオフィスの新築だけでなく、省エネ改修も行う。本セミナーで登場する集合住宅はストローベイル断熱の木造建築ではスイスで最大規模のもの。
製造エネルギーが小さく、再利用ができる地域の自然建材を用いて、エネルギーと上水・下水を完全に自給し、シンプル・ローテク・自律的で、快適で美しい建築を、市場価格で実現することを目指している。建築活動の他、家具デザインやグラフィックデザインまで幅広い活動を手掛ける。2016年に息子の建築家パウル・シュミットが経営を引継ぎ、親子で藁建築の普及に取り組む。