日本を代表する彫刻家の一人、名和晃平による個展。名和は京都・伏見のスタジオ「Sandwich」を拠点に活動を続け、今年で10周年を迎えている。今回の個展では、鎌倉時代の「春日神鹿舎利厨子」へのオマージュとして、木彫漆箔仕上げの「Trans-Sacred Deer (g/p_cloud_agyo)」(通称:雲鹿)を発表。この作品は近年、名和が取り組んでいる京都の伝統工芸復興プロジェクトから生まれたもの。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響で、海外への渡航が難しくなった今年、名和自身がスタジオで過ごす時間が増えたこともあり、さまざまな実験的試みが継続的に行われてきた。本展では、その中から複数のメディウムや塗料・オイル・油絵具などを混合し、複雑な物質性とテクスチャを生み出すペインティング、UVレーザーを用いた作品など、新作が多数展示される。GYRE 3Fのギャラリースペースのほか、同ビルのエスカレーターが可動している吹き抜けの大空間にも作品が展示される。
information
名和晃平 個展 「Oracle」
会期:2020年10月23日(金)〜2021年1月31日(日)
開館時間:11:00–20:00(GYRE 営業時間に準じる)
休館日:不定休
会場:GYRE GALLERY(東京都渋谷区神宮前5丁目10-1 GYRE 3F)
問い合わせ先:03-3498-6990
展覧会詳細:https://gyre-omotesando.com/artandgallery/kohei-nawa-oracle/