古来、日本の人々は、自然豊かな風土に育まれたさまざまな虫たちに親しみ、その姿を絵画などに写して愛でてきた。現代に生きる解剖学者の養老孟司氏(1937-)もまた、無類の昆虫愛好家、昆虫学者としても知られ、世界各地を訪れるたびに不思議と驚きに満ちた虫たちの生態について、探求してきた。
本展では、養老孟司氏が、京都の細見美術館のコレクションから、虫を表した絵画・工芸作品約60点を選び、紹介する。また、氏が採集・作成した虫の標本も特別に展示される。
伊藤若冲《糸瓜群虫図》(部分) 江戸中期
《秋草虫蒔絵螺鈿小箱》蓋表 江戸中期
写実の精緻を極めた伊藤若冲の《糸瓜群虫図》、宝石のような虫たちが鏤められた蒔絵の逸品《秋草虫蒔絵螺鈿小箱》など、みずみずしい好奇心にあふれる”虫博士”の眼が出会った、日本の美に息づく儚くも美しき生命の世界が展開する(会期中、《住吉如慶 きりぎりす絵巻》など一部で展示替えあり)。また、養老孟司氏が交流している作家たちによる、独特の自然観やデジタル技術によって表現された作品なども紹介する。
ホウセキゾウムシの標本(部分)
また、本展の関連イベントとして、同館3階にある茶室 古香庵にて「虫供養 ―養老孟司×佐藤正和重孝×細見コレクション―」も入場無料にて開催される(開催日は美術館公式Twitterにて公開、開場時間は10:30-15:30)。
information
特別展「虫めづる日本の美 ―養老孟司×細見コレクション―」
会期:2021年10月29日(金)〜2022年1月23日(日)30日(日)※会期延長
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜(祝日の場合、翌火曜休館)、12月27日(月)〜1月4日(火)
入館料:一般 1,300円、学生 1,000円
※障がい者手帳などの提示で100円割引あり
※京都市京セラ美術館、京都国立近代美術館の観覧券提示で割引あり
※会場では新型コロナウイルス感染症対策を実施、混雑状況により入館人数を制限する場合あり
監修:養老孟司(東京大学名誉教授 京都国際マンガミュージアム名誉館長)
特別協力:有限会社養老研究所、新潮社
企画協力:足立真穂
主催:細見美術館、京都新聞
細見美術館 公式Twitter
https://twitter.com/HosomiMuseum
細見美術館 公式ホームページ
https://www.emuseum.or.jp/
フライヤー記載の会期は変更前のもの
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この展覧会のペアチケットを抽選で2組4名様にプレゼントします。
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info[@]confortmag.net
応募締切:2021年12月14日(火)
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