「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」

国立科学博物館が所蔵する、世界屈指の動物標本コレクションである「ヨシモトコレクション」を中心に、選りすぐりの哺乳類などの標本を紹介する企画展が、東京・上野の同館・日本館1階の企画展示室にて8月5日より開催されている。

企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」
「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」展 大分県立美術館での会場風景 ©︎Gottingham

本展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」では、ガラスケースに標本を並べ、順路にそって解説文を読ませるような、従来どおりの展示手法をとらないのが特筆点。会場には、剥製のほか、本展のために開発・デザインされた11の展示什器が展開する。

企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」
「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」展 大分県立美術館での会場風景 ©︎Gottingham

オリジナル木製の什器には、大小さまざま計46の引き出しがあり、「ヨシモトコレクション」の貴重な標本を中心に、来場者に「哺乳類とは、ヒトとは、私たちは誰なのか」という気づきと発見を与える、シンプルだが多彩な展示が用意されている。
来場者が自主的に引き出しを開けなければ、中身を見ることはできない。「リスの椎骨」「シマシマさまざま」「キラリがずらり」といった、引き出しにつけられた表題に好奇心を刺激され、開けるごとに、新たな発見と驚きを得ることができる。来場者に能動的な行為を促す本展が掲げるテーマは「観察の眼、発見の芽」。展示と来場者との間に新しいコミュニケーションを形成するという、これまでにない体験型の展覧会となっている。


展示什器の引き出しを開けた状態 ©︎Gottingham

この展示什器は、ハコごとどこへでも搬出入できる「巡回展キット」である。国立科学博物館の川田伸一郎氏監修のもと、日本デザインセンターでデザイナーの三澤遥氏が率いる三澤デザイン研究室と国立科学博物館との共同で開発・デザインされた。美術館や博物館だけでなく、全国のさまざまな場所で「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」展が開催されることで、標本を資源として有効に活用し、人々と標本との出会いや、驚き・発見を体験する機会を創出することを目指している。
初披露は昨年、大分県立美術館で開催された同タイトルの企画展にて。本展は東京・上野への”巡回”であり、待望の凱旋となる。

企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」
※会期は10月10日まで延長

information

企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」
会場:国立科学博物館 日本館1階 企画展示室(東京都台東区上野公園7-20)
会期:2022年8月5日(金)〜9月25日(日) 10月10日(月・祝) ※好評につき延長
開館時間:9:00-17:00(※8月5日から14日までに限り、9:00-18:00開館)
休館日:9月5日(月)、12日(月)、9月20日(火)
入館料:一般・大学生 630円、高校生以下と65歳以上は無料
※本展は常設展示入館料のみで観覧可能
※会場ではCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大防止対策を実施
※会期など当初の予定が今後変更される場合あり
※入館は国立科学博物館ウェブサイトより予約が必要
主催:国立科学博物館
企画編集・デザイン:日本デザインセンター 三澤デザイン研究室

入館予約専用ページ
https://www.kahaku.go.jp/news/2020/reservation/index.html

展覧会詳細
https://www.kahaku.go.jp/event/2022/08whoarewe/

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