今年10月で100歳を迎えた染色家・アーティストの柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)の作品を紹介する展覧会が、京都にて開催されている。
昨年11月から今年1月にかけて、東京・立川のPLAY! MUSEUMにて開催された、同タイトルの展覧会の巡回展で、連なる木々の中をさまようように楽しむ「布の森」などの会場構成が踏襲されている。
柚木が染色の世界に入ったのは1947年、25歳のとき。柳宗悦の「民藝」と芹沢銈介のカレンダーとの出会いに端を発しているという。染色のほか、絵本や版画、立体作品にも取り組み、詩人の谷川俊太郎やジャズ・ピアニストの山下洋輔とのコラボレーションが今日では知られている絵本を初めて手がけたのは、72歳のときである。近年では、IDÉEとのコラボレーションや京都のACE HOTEL(エースホテル)におけるアートワークなども手がけ、その創作活動は多岐にわたり、70年を超す創作活動は、今日も続いている。
「life・LIFE」と題した本展では、「くらし」と「人生」をテーマに掲げる。1950~1970年代ごろに多数制作された、注染(ちゅうせん)での染色作品や、抽象画のような大胆な模様で知られる近年の作品まで、柚木の染色作品を幅広く紹介する。絵本作品の原画も約80点という数で、絵本制作に使われた型紙やスケッチブックもあわせて展示される。作家が世界中を旅して集めた民芸品や玩具が柚木邸で飾られている実際の様子を、細やかに再現した展示も見どころ。
information
柚木沙弥郎 life・LIFE展
会期:2022年11月11日(金)~12月25日(日)
会場:美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内・ジェイアール京都伊勢丹7階)
開館時間:10:00-19:30(入館締切は閉館30分前)
入館料:一般 900円、高・大学生700円、小・中学生500円
※「障害者手帳」を提示の本人と同伴者1名までは当日料金より各200円割引あり
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、スケジュールなどが変更される場合あり(最新の美術館情報は当館公式ホームページ、または美術館「えき」KYOTOツイッターにて公開)
主催:美術館「えき」KYOTO、京都新聞
キュレーション:林 綾野
企画協力:ブルーシープ
広報・会場グラフィックデザイン:白い立体
美術館「えき」KYOTO公式ホームページ
https://Kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/
美術館「えき」KYOTO公式ツイッター
https://twitter.com/ekimuseum