テキスタイルを堪能した京都の旅

4月上旬の京都。
目的は、ピピロッティ・リストの日本初の大回顧展です。
「今年の桜は満開になった次の日に雨、その次の日に風で、見頃は1日で散っちゃったんだよ」
とタクシーの運転手さんに短い春を教えてもらい、少し残念に思いながらも、
わずかに残る花を楽しみながら、京都国立近代美術館へ向かいました。

ピピロッティ・リストはヴィデオ・インスタレーションの先駆者ともいわれるアーティスト。
展覧会の詳細は、小誌6月号紹介しているので、ぜひご覧ください。
緊急事態宣言中はお休みしていましたが、6月20日まで会期が延長になったとのこと。
また、8月からは水戸芸術館に巡回します。
展示空間が変わると展示の見え方も変わるので、こちらも楽しみです。

《もうひとつの身体》《不安はいつか消えて安らぐ》《マーシー・ガーデン・ルトゥー・ルトゥー/慈しみの庭に帰る》3つの映像作品が投影されるスペース。クッションに座ったり、寝転んだりして鑑賞できる。
《印象を消化する》はモニターに水着が着せられている。

この展覧会の注目点の1つに、デンマークのテキスタイルメーカー、Kvadrat(クヴァドラ)が協賛していることがあります。
オラファー・エリアソンなど、アーティストとの協働も多いKvadrat。
ピピロッティ・リストとも、以前からコラボレーションしてきたそうで、
今回は「Waterborn」や「Revive」など、環境に配慮したテキスタイルがカーテンやクッションとして900m以上、使われているんです。

そして、Kvadratつながりで、もう1つ。
この日は、十条にある「ザ・レインホテル京都」に泊まりました。
京都駅の南側は、開発が進むことに加えて若手アーティストの活動などでも注目されているエリアで、このホテルも今年2月にオープンしたばかり。
ホテルのロゴやグラフィックのディレクションはデンマークのデザインスタジオAll the Way to Parisが、
ロビーやレストラン、カフェのデザインを柳原照弘がそれぞれ手掛けたことでも話題です。

部屋に置かれているオリジナルのマグカップ。ホテル名はThe「Reign」Hotel ですが、その音から「Rain」とかけて雨をイメージした斜めのラインが特徴。

客室のカーテンはKvadrat。さらにHAYやSKAGERAKの家具など、北欧テイストの上質ながらもモダンで楽しい空間です。

到着時は夜だったため、客室の様子がわかる写真はぜひ、公式サイトでご覧ください。

翌朝。1階のレストランへ。
ガラス張りの室内は気持ちに光に満ちていて、
海外に行ったときのホテルの朝を思い出しました。
そして、ここではデンマークのオープンサンド「スモーブロー」が食べられるということで、とても楽しみにしていました。

 

朝食の会場でもある半地下のレストランスペース。

私はローストビーフのスモーブローに。ホタルイカのサラダやムール貝と春キャベツを蒸したもの、キャロットスープなど、ほかのメニューも目移りするものばかりで、ついついトレーに乗り切らないほどたくさん取ってしまいました。 ビュッフェスタイルながらも1つずつガラスのキャニスターに入っていて、安心して選べるのも嬉しかったです。

私の選んだ朝食。スモーブローもおかわり自由で、このときは満腹で食べられませんでしたが、次は絶対フルーツを使ったスイーツ系スモーブローを食べたい!
綺麗な青が目を引くソファ。張り地はKVADRAT/RAF SIMONS。
交差点に面するファサード。サイクリストの拠点にも使えるように、自転車を置くスペースが用意されている。自転車が入れられる客室もある。

おすすめは断然、朝食付きのプランですが、素泊まりでは1泊4000円から。
さらに雨の日はクッキーをプレゼントしているとのことで、これからの梅雨の季節にも嬉しいです。
ビジネスユースでも、家族や友だちと一緒でも。
世の中がもう少し落ち着いたら、旅の目的の1つに加えてみてください。
(編集部 渡辺)

 

ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island -あなたの眼はわたしの島-
京都国立近代美術館
京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
4月6日(火)〜6月20日(日)
9:30~18:00(金・土は〜20:00、6月20日は〜17:00)

 

ザ・レインホテル京都

京都府京都市南区東九条柳下町67番地1

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