Oita Cultural Expo! ’24

4月1日(月)〜6月30日(日)、大分県は山出淳也率いるYamaide Art Officeを迎え、「Oita Cultural Expo! ’24」を県内各地で実施している。

国内外で活躍するアーティストによるカルチャーイベントや地域の文化資源の紹介など、多数のコンテンツを用意。また、それらを巡るカルチャーツアーも企画されており、その地域ならではの食文化も合わせて体験できる。

カルチャーイベントが開催されるのは、4地域。栗林隆は別府市、Yottaは大分市、藤井光は佐伯市、風景と食設計室 ホーは臼杵市。いずれも、アーティストが各地域に滞在して構想した作品だ。さらに、世界的アーティストの作品が点在する国東半島やクリエイターが多く移住している竹田市では、新たにアートマップが作成された。

 

風景と食設計室 ホー《石が土になる間に》

臼杵市で開催されるのが、風景と食設計室 ホーが、“石と土”をテーマにした新作《石が土になる間に》。食事と朗読のインスタレーションで、国宝・臼杵石仏で知られる地域をていねいにリサーチするなかから生まれた作品だ。

また、臼杵市は原材料の8割を草木類、2割を豚糞とした「臼杵夢堆肥」を臼杵市土づくりセンターで製造。さらに化学肥料や化学合成農薬を使用しない農産物を「ほんまもん農産物」として市長が認証している。それらが評価されユネスコから食文化創造都市として認定されている。食事には、この農産物をはじめとした地元の食材がふんだんに使われる。カルチャーツアーでは、この土づくりの現場や農家にも訪問する。

次回開催日は6月8日(土)、9日(日、この日はすでに完売)。申し込みや詳細はpeatixページへ。

同日のカルチャーツアーへの申し込みや詳細はウェブサイトへ。

 

<アーティストステートメント>

深田に長く住む女性たちに話を聞いた。

ある人が「年に二度、石仏に特別な朝日が差し込む日がある」と言っていた。

この星の土は石から生まれたという話を読んだ。

石が長い年月をかけて砂になり、植物や生物の営みによって土が生まれるのだと。

それはどちらも、希望の話だと思った。小さくてささやかな、喜びの話だと。

自然や、人の営みの中に、そういうものを見つけたい。

こなごなになったものも、もう一度集めて形にしたい。

——

私たちは「遠くの風景と、ひとさじのスープ。世界とわたしの手のひらは繋がっている。」をコンセプトに、風景・文化・社会と鑑賞者が、「食」を媒介にして繋がるような作品を制作してきました。今回は、臼杵と深田地域のリサーチやインタビューを元に制作した、食事と朗読の公演・インスタレーション《石が土になる間に》を発表します。歴史に残ることのない些細な日々の欠片と、私たちを包む大きな時間との間を行き来しながら、自分がいる風景を見つめる、この作品がそのきっかけになればと願っています。

 

「風景と食設計室 ホー」

高岡友美と永森志希乃によるユニット。ランドスケープデザイン事務所勤務を経て、2012年3月より活動を開始。主な作品に《醗酵する部屋》(ベップ・アート・マンス2012)、《月出る処、今と昔》(中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス2014)、《見えない神さま―粕川の祈りとたべもの》(『フードスケープ 私たちは食べものでできている』アーツ前橋 2016)、《明日の食卓》(東アジア文化都市2018金沢「変容する家」2018)、《消えゆく日々、そこにあるもの》(さいたま国際芸術祭2020)、《台所に立つ、灯台から見る》(黒部市美術館 個展 2020)等。

インスタレーションのひと場面。写真:久保貴史
5月のイベント時に供されたひと皿。器は臼杵焼を使っている。写真:久保貴史

 

Oita Cultural Expo! ʼ24

開催期間:2024年4月1日(月)~6月30日(日) ※イベントにより異なる

開催地:大分県大分市、別府市、佐伯市、臼杵市、竹田市、国東半島(豊後高田市、国東市)

※大分市・別府市・佐伯市・臼杵市はアーティストの新作発表およびカルチャーツアーを実施

※竹田市・国東半島は既存事業の紹介を行うカルチャーツアーを実施

https://oita-cultural-expo.com

Instagram @oitacexpo24

 

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