KYOTOGRAPHIE

京都を舞台に開催される国際的な写真祭。今年で第8回を数える。日本および海外の重要作品や貴重な写真コレクションを、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開し、ときに伝統工芸職人や最先端テクノロジーとのコラボレーションも実現するなど、京都ならではの特徴ある写真祭を目指している。
例年は春に開催されるところ、いわゆるコロナ禍の影響で、当初発表されていたスケジュールを変更し、感染予防対策を講じて9月19日より開催。「VISION」をテーマに掲げる。

参加作家:片山真理、エルサ・レディエ、ウィン・シャ、福島あつし、マリアン・ティーウェン、外山亮介、ピエール=エリィ・ド・ピブラック、オマー・ヴィクター・ディオプ、マリー・リエス、甲斐扶佐義、ほか

今、世界中で近視の人口が増加している。知っての通り、近視とは近くは視えるが遠くは視えにくい症状のことを言う。
それは皮肉にも、目先の利益を優先し、犠牲を置き去りにしながらひたすら経済発展を目指した結果、社会を分断し自然環境を瀕死の状態にしてしまったこの世界の実状と酷似しているのではないだろうか。
そして今、ウィルスという目に見えない恐怖が世界中を席巻し、グローバルな時代に自国だけでは対処できず、世界が団結しなければ解決できない切迫した問題に直面している。
「VISION」は目に見えるものだけでなく、想像して見るものも意味する。世界は、この異例の2020年にいったいどんな未来の「VISION」を見るのだろうか。
KYOTOGRAPHIE 2020では、多様な視点によって作られたさまざまな「VISION」を集めた。世界を変えるには、まず自分たちの「VISION」を変えなければならない。個人の「意識」の集合体こそがこの世界なのだから。
一人一人が世界の問題を「他人ごと」でなく「自分ごと」として考えることができたとき、世界は必ず変わる。

Let’s share our VISION!

KYOTOGRAPHIE 共同創設者 / 共同代表 ルシール・レイボーズ & 仲西祐介

ウィン・シャ 《In the mood for love 花様年華》 2000年 Courtesy of Wing Shya.

香港の映画監督ウォン・カーウァイ(Wong Kar-Wai)の元専属フォトグラファー兼グラフィックデザイナーとして知られるウィン・シャ(Wing Shya)は、「一光諸影」presented by BMW と題して、創業約280年の老舗、帯匠の誉田屋源兵衛 竹院の間にて展示を行う(空間デザイン:遠藤克彦建築研究所)。

Wing Shya「一光諸影」presented by BMW ©︎ Takeshi Asano-KYOTOGRAPHIE 2020

 

マリアン・ティーウェン(Marjan Teeuwen)「壊された家(Destroyed House)」
会場:伊藤佑 町家
取り壊しが進行中の京町家2軒分の内部を解体して作品制作が行われる

 

information

KYOTOGRAPHIE
会期:2020年9月19日(土)~10月18日(日)
会場(公式ホームページ通番順):嶋臺ギャラリー、HOSOO GALLER、誉田屋源兵衛 竹院の間、伊藤佑 町家、両足院(建仁寺山内)、京都府庁旧本館 正庁および旧議場、出町桝形商店街、DELTA / KYOTOGRAPHIE Permanent Space、アトリエみつしま Sawa-Tadori、京都駅ビル 空中径路、大垣書店京都本店 イベントスペース―催― (SUINA 室町1F)、立命館大学国際平和ミュージアム 中野記念ホール、妙満寺 大書院、Sfera ほか
インフォメーション&ブックストア:NTT西日本 三条コラボレーションプラザ
注. 展示内容、会期、開場時間・休場日、入場料などは会場ごとに異なる
KYOTOGRAPHIE 公式ホームページ https://www.kyotographie.jp/

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