「青の造形 –中央構造上の空間–」

三重県の鳥羽市立海の博物館の特別展示室にて、企画展示「青の造形 –中央構造上の空間–」の開催が予定されている。本展示は、2020年に開催されるところ、コロナ拡大防止のため延期に。さらに、2021年9月4日より開催される予定が8月27日に三重県に新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発出されたため、臨時休館中。適用期間が明けてのち、開幕(営業再開は10月1日を予定)。その間、予定していた関連イベントはオンラインで開催される。

企画展示「青の造形 –中央構造上の空間–」は、青みを帯びた石(緑色片岩)を積み上げるなどして石垣や民家をつくり、この地ならではの景観を創り出している、三重県鳥羽市の離島と、和歌山県和歌山市和歌浦湾域、愛媛県伊方市の3つの地域の街並みについて、建築学の側面から紹介するもの。
これら3つの地域は、西南日本を九州東部から関東にかけて横断する、世界第一級の断層である中央構造線上に位置しており、緑色片岩が多く露出することから、青い石を用いて、さまざまな空間が形成されている。

本展示では、図面、写真、スケッチ、地形の模型(縮尺:1/1000)などにより、同じ素材が異なる3つの地域ごとにどのように使われているのか、空間の類似性と差異性を見出しながら、各地域の空間の魅力を紹介する(会場デザイン:下田元毅 / 大手前大学建築&芸術学部)

展示対象としてリサーチした地域:
三重県鳥羽市(神島、菅島、答志島、坂手島)
和歌山県和歌山市(雑賀崎)
和歌山県海南市(塩津、戸坂)
愛媛県伊方町(名取、串、与侈)

主催は、文脈のカタチ研究会(下田元毅、宮崎篤徳、ほか3名)。会期中は、下田元毅氏(大手前大学建築&芸術学部講師)らが登壇する講演会や、建築家を招いてのトークイベントも各種開催予定。

なお、会場がある施設は、内藤廣建築設計事務所の設計で《海の博物館》としてオープン。1993年に日本建築学会賞(作品)と第18回吉田五十八賞ほか、各賞を受賞している建築作品(鳥羽市運営に伴い改称)。

鳥羽市海の博物館 特別展示室「青の造形 -中央構造線上の空間-」会場風景
会場風景(画像提供:大手前大学建築&芸術学部/撮影:釜谷薫平)
鳥羽市海の博物館 特別展示室「青の造形 -中央構造線上の空間-」会場風景
会場風景(画像提供:大手前大学建築&芸術学部/撮影:釜谷薫平)

information

展示名:「青の造形 -中央構造線上の空間-」
会期:2021年9月4日(土)~11月23日(火)
※8月下旬より臨時休館中、営業再開は10月1日(金)予定
開館時間:9:00-17:00時
会場:三重県鳥羽市海の博物館 特別展示室(三重県鳥羽市浦村町大吉1731-68)
問合せ先TEL:0599-32-6006
入場料:大人(18歳以上)800円、大学生以下の学生(学生証の提示要)および子ども400円
主催:文脈のカタチ研究会
共催:鳥羽市立海の博物館
協力:鳥羽市教育委員会、三重大学 海女研究センター
海の博物館 公式ウェブサイト
http://www.umihaku.com/index.html

関連イベント

※登壇者は順不同、敬称略
座談会「ボクらの漁村ミライ図 #若手の若手 #10年後 #漁村」
2021年9月18日(土)13:30-15:00 ※9月16日延期を発表、11月20日開催予定
開催方式:オンライン
登壇者(司会、コメンテーターを含む):藤本雅広(GGDL)、江端木環(大阪大学大学院工学研究科 博士後期課程)、山本翔也(大阪大学大学院 工学研究科 博士前期課程)、永島奨之(アルメック VPI)、岡田まどか(三菱地所設計)、吉村真衣(三重大学助教)、下田元毅(大手前大学講師)

ギャラリートーク「青の漁村空間」
2021年9月19日(日)14:00-16:00
開催方式:オンライン(Zoom)
https://us02web.zoom.us/j/88947455231
解説ほか:宮崎篤徳(漁村研究者)、篠沢健太(工学院大学教授)、下田元毅

講演会「建築家の翻訳力‐建築と漁村空間‐」
2021年10月30日(土)13:00-16:30
開催方式:オンライン(Zoom)および鳥羽市立海の博物館 映像ホール(予定)
登壇者ほか:中村欣一郎(鳥羽市長)、貝島桃代(アトリエ・ワン / 筑波大学准教授)、前田茂樹(GGDL / 神戸芸術工科大学客員教授)、湯谷紘介(湯谷建築設計)、下田元毅

講演会「鳥羽の離島:空間の価値」
2021年11月14日(土)13:00-15:30
開催方式:オンライン(Zoom)および鳥羽市立海の博物館 映像ホール(予定)
登壇者:縣 拓也(海の博物館学芸員)、大井隆弘(三重大学助教)、宮崎篤徳、下田元毅

事例紹介「漁村の魅力 -見つけ方 / 活かし方 / 残し方-」
2021年11月21日(土)13:00-17:00
開催方式:オンライン(Zoom)および鳥羽市立海の博物館 映像ホール(予定)
登壇者:野田 満(東京都立大学助教)、友渕貴之(宮城大学助教)、青木佳子(東京大学研究員)、佐藤布武(名城大学助教)、野田 満(東京都立大学助教)、大井隆弘、中村欣一郎、宮崎篤徳、下田元毅

映像ホール定員:50名(要申込・先着順)
参加申し込み方法:①電話(鳥羽市立海の博物館TEL:0599-32-6006)、展覧会チラシ裏側のQRコードより、③展覧会チラシ(下の画像)裏面の申し込み用紙をFAX(受付:鳥羽市立海の博物館FAX:0599-32-5581)

鳥羽市海の博物館「青の造形 -中央構造線上の空間-」チラシ

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